2016年9月24日発売
恵比寿の繁華街の片隅にたたずむ、巷で噂の日本酒バー「四季ーShiki-」。暖簾をくぐれば、和服の女店主と若いがやり手の青年が、お客さんごとの好みに合わせた心尽くしの料理と美味しいお酒で出迎えてくれる。だけど近頃はお客が遠のき気味。店を覗けば、閑古鳥が鳴いている始末。どうやら近くに、おしゃれなライバル店が出来たようでー。実在するお酒が多数登場。読んだら飲みたくなる、日本酒&料理レビューも収録!
東京の片隅にある小さな神社で、管理人として細々と暮らしている青年・和己。ある日のこと彼は、神社の所有者である伯父が入院した事実を知る。重体だと聞き、急いで病院を訪れるものの、伯父の養子から「父が亡くなったら、神社を潰して、土地は売るつもり」と冷たく突き放されてしまう。ショックを受ける和己の頭には、神社に棲みついている化け猫たちや、神社を慕って通ってくれる人たちの顔がよぎるのだったー。さて、神社の行く末は!?
神童ともてはやされたのも今は昔、ただのひねくれ女子高生になり果てた御厨紀伊。そんな紀伊が平安時代へタイムスリップ。そこで出会ったのは格好よくてプライド高くてちょっと優しい、そして誰よりも和歌への情熱に溢れる三十六歌仙、壬生忠見だった。二人はときにいがみ合いながらもしだいに距離を縮めていくが、壬生にはある未来が待っていた。時の天皇主催の歌合での勝負に敗れ、悔しさのあまり悶死するというー。はたして二人の関係の行方は、そして壬生の運命は?
小6の夏休み、芽依はたった2週間一緒に過ごしただけの、名前しか知らない男の子・伊織に初めての恋をした。-4年後。高校生になった芽依は転入してきた伊織と再会する。胸がはちきれそうに喜ぶ芽依。2人は空白の時間をだんだんと埋めていく。しかし、伊織には絢菜という車いすの彼女がいた。初恋を諦めようとする芽依だったけど、片想いは止まらなくてー。
何から何までまともではなくて、 しかし、紛れもなくそれは恋だった。 「ねえ、高坂さんは、こんな風に考えたことはない? 自分はこのまま、誰と愛し合うこともなく死んでいくんじゃないか。自分が死んだとき、涙を流してくれる人間は一人もいないんじゃないか」 失業中の青年・高坂賢吾と不登校の少女・佐薙ひじり。一見何もかもが噛み合わない二人は、社会復帰に向けてリハビリを共に行う中で惹かれ合い、やがて恋に落ちる。 しかし、幸福な日々はそう長くは続かなかった。彼らは知らずにいた。二人の恋が、<虫>によってもたらされた「操り人形の恋」に過ぎないことをーー。
異世界にトリップした平凡な学園生・ナユ。「怪しいヤツ!」と捕まりそうになったらー「その女の身元は俺が保証する。俺の妻だっ!」騎士隊長が思わず叫んだ一言でいきなり結婚!!彼は浮いた噂ひとつない超カタブツ。せっかく新婚ほやほやなのに不器用すぎて困っちゃう!「いってらっしゃいのチュー」や「裸エプロン」でがんばってみたら、溺愛モードに豹変ですかっ?他人目も気にせずイチャイチャちゅっちゅっされて…。恥ずかしすぎますっ、だんな様!甘いちゃ&甘えろ山盛り異世界新婚ライフ!
小学生の青斗が住む海沿いの田舎町には、ひとつの伝説があった。それは土岐波神社にお願いすると、神様のトキコさまがやり直したい過去に“時渡り”させてくれるというもの。青斗は、夏の終わりに大好きなこの町を離れてしまう鈴のために、最高の夏休みをプレゼントしようとしていた。そんな二人が遊んでいた神社で出会ったのは、何でも見通す不思議な力を持った一花お姉さんでー。みんなで過ごす、最初で最後の夏休みがやってくる。
鎌倉の老舗不動産、その御曹司とのお見合いを仕組まれた清花。相手の雅秋は美しい青年だったが、彼は幼少より霊が見える体質に悩まされ、世捨て人のような生活を送っていた。とある事故のため、清花は雅秋と同居する羽目になる。なし崩し的に鎌倉不動産の仕事を手伝うことになった清花だが、それは雅秋の能力を必要とするいわくつき物件の調査だった。歴史ある鎌倉という土地柄のあやかし物件たちー清花の不思議な夏が始まる。