2017年8月発売
バロウの手がかりを求め、ロレンツィを訪ねてシッカへ向かったカエデとカルデノ。だが、ロレンツィにバロウの心当たりはなかった。気落ちするカエデだったが、偶然訪ねてきた兄弟弟子リタチスタにより、バロウの情報を得る。リタチスタに協力してもらいながら手がかりを調べたが、バロウの姿はなかった。バロウが残したいくつかの覚え書きにリタチスタは疑問を持った。リタチスタが知るバロウの研究と覚え書きの内容に差異があったのだ。一方でカエデ達は、思い当たる場所へ向かうために国外のカフカへ。だが、国を渡るためには自分の魔力を使った旅券が必要だった。カエデに魔力は存在しない。旅券を手に入れるための条件とは……!?
魔王の生まれ変わりであるガーラスは、世界征服を目論み、人間の負の感情を源とする暗黒魔術を極めんとしていた。しかし負の感情を求める彼の前には、なぜか正反対の好意ばかりを向けてくる美少女たちが、呼んでもいないのに次から次へと立ちはだかる。魔力を得られずに苦悩する毎日を送るガーラスの元に、どういうわけか『男らしくなりたい』と弟子入りを希望して、一見すると並外れた『美少年』であるムーアが押しかけてくる。ムーアがかつて魔王軍を裏切った一族の末裔である事を知ったガーラスは弟子入りを認めるが、その真意はムーアを陥めて叩きのめし、新たな負の感情の供給源にすることだった。
学園祭での一連の騒動も終わり、2年生へと進級するキッド達。新たにリグザール王国の王女であり、レオンの妹であるアンジュとレアの姉、セレスが学院へと入学し、キッドの周りはますます賑やかになっていく。そんな中、武闘大会で見事に優勝を果たしたキッドは、魔道具創造者(マジック・クラフター)を目指す男、アルシムと協力し謎の発明をしていく。その結果、商人となった元級友のマルシャンと共に商売にも力をいれていくこととなる。そんなある日、キッドは学園長室へと呼ばれ、レオン王子より精霊祭の話を聞かされる。精霊祭。それはリグザールの隣国であるイスピリト王国に古きより伝わる祭りで、妖精族が多く住み、精霊信仰の深いイスピリト王国において重要な位置を占める祭事である。精霊祭に招待されたアンジュ王女の護衛を頼まれたキッドは、レオン王子とその直属の部下達と共にイスピリト王国へと旅立つ。
見栄っ張りで嘘ばかりつく貴族の令嬢リルドールは、自分で仕掛けた決闘で敗北し、実家を追い出されてしまう。迷宮都市で謹慎処分を受けるのだが、リルドールは挫けない。周囲を見返すため、冒険者としての成り上がりを決意し、街で出会った少女コロネルとともに迷宮へ挑む。温室育ちのリルドールは自分よりも才能のあるコロネルに嫉妬し、現実に打ちのめされ挫けそうになるも、自分が持っている、とある「武器」に気がつく。艶めく髪は女の命、ドリルロールは美の結晶。女の誇りが詰まったこの髪に、貫けぬものなどありはしない。見栄と強がりしかなかった少女が自分の嘘を真実へと変える覚悟を決めたとき、縦ロールは最強の武器として変化し、無敵の輝きを放つ。これは、ただの小娘だった少女が英雄になるまでの熱血冒険ストーリー。