2018年9月16日発売
新・星雲賞作家、渾身の長編シリーズ第2弾! イギリス最大の保険市場・ロイズの日本人保険引受人カイン・ヴァレンタイン。彼がサッカースタジアムで取り押さえたテロ未遂犯のルーマニア人女性・クリスは、母国から“78人分の人生”とも言える生体データを盗み出していた。 チャウシェスクによる独裁の終わりより数十年、いまやルーマニアは東欧の保険先進国となり、寿命投資基金・3Bが国民に健康を強いる新たなディストピアを創造していた。 3Bを崩壊に追い込むほどの価値を持つという生体データは、いったい誰のものなのか。そして、「私は、死なない」というクリスの言葉の真意とは……。 ベティの父・ネイサンの因縁も絡みつく東欧の晦冥を払うべく、余命1年の保険引受人が、“最高の誠意”を履行するーー。 新・星雲賞作家が放つ近未来保険アクション、瞠目の第二幕!
序 章 太宰、西暦二〇一七年の東京に転生する 第一章 太宰、モテる 第二章 太宰、心中する 第三章 太宰、自殺する 第四章 太宰、家庭の幸福を語る 第五章 太宰、カプセルホテルを満喫する 第六章 太宰、自分の本を見つける 第七章 太宰、ライトノベルを読む 第八章 太宰、メイドカフェで踊る 第九章 太宰、芥川賞のパーティでつまみ出される 第十章 太宰、インターネットと出会う 第十一章 太宰、芥川賞を欲する 第十二章 太宰、才能を爆発させる 第十三章 太宰、講談社に行く 終 章 太宰、生きる あの太宰治がよりによって現代日本に転生! 今を生きる太宰が現代社会と人間への痛烈な皮肉と賛歌を謳い上げる傑作、ここに開幕!! 佐藤友哉(三島由紀夫賞作家)x篠月しのぶ(『幼女戦記』)
ジブリール、すまん。生きていてくれ。 アラタたちは、数で圧倒的に勝る中国人民解放軍を完膚なきまでに撃破し、戦場には二〇〇〇を超える遺体が残されたーー。 高温多湿の密林地帯にあって、即座に腐敗してゆく遺体の処理をめぐり、アラタはかつての“クラスメイト”董顕光と交渉を重ねることとなる。 大国の面子を背負わされた董は、アラタに全面降伏を迫るが、子供たちの人生を背負うアラタもまた、その要求を呑むことはできなかった。ふたりの歩む道は、無情にも別れてゆく……。 混迷の度を深める世界情勢に導かれるままに、戦闘はうち続く。ミャンマー軍、そしてまたも人民解放軍がアラタたちに攻勢をかける。ドローンが飛び交う“未来の戦場”で、アラタが手にした勝利の代償は、あまりにも苦い。 芝村裕吏×しずまよしのりが贈る大ヒットシリーズ新章、激闘の第5弾!