2023年4月18日発売
心地よい関係。その、一歩先へ。 無事、編集プロダクションに転職することができた糸。親に囚われていた今までとは違い、彼女が彼女らしく生活できていることに、冬は安堵する。 だがそれと同時に、糸が自分から離れてしまうのではないか、という一抹の不安も。恋人ではないが、恋人以上の二人は、歪で、微妙なバランスで成立している。 数週間ぶりに糸に飲みに誘われ、冬が店に向かうと、始まったのは“誰にも気づかれずにキスをするゲーム“。1回につき、キスをされた方が罰金500円。 どうやらこの関係は、しばらく続きそうであるーー。 社会人からの共感の声多数! 癒やしと、ちょっとエッチな物語第二弾。
佐藤さんとドキドキの「プチ同棲」生活!? 冬休み。カップルの鉄板イベント・クリスマスデートを終えて…… 佐藤さんと押尾君はいまだに初キスのタイミングを見失ったまま、あと一歩踏み出せないでいた。 そんななか、夫婦旅行で両親不在になった年末。あまりの孤独でうっかり(一人だけの家に)押尾君を呼び出してしまった佐藤さんだったが、そこにーー 「こんべるじゅ〜、こはるお姉ちゃん、お久しぶりです」 「ゆき、ね……ちゃん?」 クール系従姉妹・雪音ちゃんが襲来! ちょうどやってきた押尾君も巻き込んで「プチ同棲」生活が始まってしまう。 家出してきた雪音が無表情の下に隠した事情を心配しつつも、それはそれ。 ふって湧いたひとつ屋根の下の同居生活、内心浮かれないわけもなくーー。 「颯太君は、本当に鈍いね」 (え? え? え? こはるさん!?) 「私が言ったのは、颯太君にだったら大丈夫って意味なんです、けど……?」 糖度120%の甘々青春ラブコメ、今回はついにふたりが、あの一線を越える……!?
終わらない冬のなか、二人はデートする。 年が明けてからもずっと「冬」が続くという異常気象。 気温のあがらない夏、九月に降る雪。コメの収穫は絶望的で、原油価格は上昇し続け、消費は冷えこんでいる。もう世界は終わってしまったのかもしれないと、人々は日に日に絶望を深めていった。 神奈川県の出海町にある海水浴場も一面雪で覆われ、サーファーも釣り客もヨットのオーナーも姿を消した。この町で育った高校生、天城幸久にはこれまで想像もつかなかった光景だった。降り続く雪でリモート授業も今では当たり前になっている。世界はもうすっかり変わってしまったのだ。 雪かきスコップを手に幸久は近所のとある場所へとやってくる。 金属製の門をくぐった先には、前面が総ガラス張りの変わったデザインの家が建つ。その敷地内で雪かきをしている女の子がいる。高校からこの町へ越してきた同級生、真瀬美波だ。彼女はこの家にひとりで住んでいる。 幸久は彼女の家へと通い、雪かきを手伝うことが日課になっている。 幸久と美波はすでに交際しているのだが、学校ではほとんど会話もしないため、クラスメイトたちは誰もその事実を知らない。 雪に閉ざされた世界のなか、二人は秘密のデートを重ねていく。
「ずっと前から好きだった。どうしても諦められなかった」 フランチェスカが第一王子婚約者の立場を利用する悪女だという噂が流れているらしい。 「本当にやったのか?」「からかわないでよ」 幼馴染のエルはわかっているくせ冗談交じりに聞いてくる。 けれど婚約者の浮気現場に遭遇したある日。 蔑ろにされているとわかっていたけど…と思わず涙したフランチェスカを 偶然通りかかったエルが慰めてくれて……。 これを最後にしようと、フランチェスカは第二王子お披露目の夜会へ単身向かう。 仮面の男にダンスを申し込まれたけれど、 仕草も何もかも見覚えのあるこの人はもしかして──!?