2023年4月6日発売
時は大正。観劇の好きな女学生、萩原杏は骨董好きの父親がつくった借金の形に、華族の神楽坂子爵家、次男・真との縁談を進められそうになっていた。が、見合い時に「男と肩を並べて働きたい」と口走ったのを当主・空太郎に聞かれ、帝華少年歌劇団の支配人に任命される。けれど、その経営は火の車。さらに、巷を賑わせる”怪盗ファントム”から劇団トップの星宮カレンを狙う脅迫状が届いてーー。最初は杏を認めなかった真だが、だんだんとひらめきで謎を解いていく彼女に惹かれていく。はねっかえりの女学生×御曹司のキケンな恋の行く末は!? ポプラ社小説新人賞ピュアフル部門賞受賞! ■著者プロフィール 来栖千依(くるす・ちい) 秋田県出身在住。えんため大賞ビーズログ文庫部門の優秀賞を受賞し、2018年にデビュー。少女向けライトノベル、キャラクター文芸を中心に活動。著書に『天国へのドレス 早月葬儀社被服部の奇跡』などがある。第11回ポプラ社小説新人賞にて本作がピュアフル部門賞を受賞した。
母の悪行に耐えかね、国立の実家を出た若き日の祥明。生活に困窮していた彼に手を差し伸べたのは、クラブドルチェのNo.1ホスト・雅人だった。祥明は試行錯誤を重ね、やがて占い師ホストとして大人気に。その最中、悲劇は起こったーー。「ピンドン事件」の真相が、ついに明かされる! 柊一郎と篠田の友情に、三井の初恋。そして恒晴が瞬太に向ける知られざる想い…。陰陽屋の愉快な仲間たちが勢揃いで贈る、とっておきのスピンオフ!
<内容紹介> 急死した烈国皇帝の葬儀に招かれざる客がやってきた。成国公主・史金麗ーー先帝の後宮に入るはずだった美しき花嫁は顔も知らない婚約者の棺にすがりついて泣き崩れる。その様子を新帝・元世龍は疑わしげに見ていた。占いによれば金麗は「愛した男に天下をもたらす伝説の瑞兆天女」だという。側近は亡き父帝に代わって彼女を娶れと言うが、世龍は気が進まない。一方、金麗には世龍に嫁がなければならない「理由」があって……。 <著者プロフィール> 「三千寵愛在一身」で2010年度ロマン大賞を受賞し、同作でデビュー。おもな著作に凱帝国を舞台にした中華寵愛史伝「後宮史華伝」シリーズ(集英社オレンジ文庫、コバルト文庫)のほか、「九天に鹿を殺す」(集英社オレンジ文庫)、「ユーレイギフト」(集英社オレンジ文庫、陽丘莉乃名義)、「耀帝後宮異史」シリーズ(小学館文庫)など