2023年7月24日発売
「貴女が逃げてもどこまでも追いかけていきます」 スパイの疑いをかけられ、軍から離婚を言い渡されたバイレッタ。さっさと婚家を飛び出し、商売のために北の地へと向かったものの、軍の仕事で来ていたアナルドと偶然に出会ってしまう! 引き留めもしなかった元夫の想いがわからず、でもなぜか気になってしまい、彼から離れようとするバイレッタだったがーー。妻を溺愛するアナルドは、部下を使い密かにある任務を遂行させていて!? どこまでもかみ合わない2人のすれ違いはいつまで続く!? 大人気の溺愛ロマンス。
「買わせてくれない? 君の時間を、月20万円で」 高校2年の冬。枕元には母の骨があった。長く闘病した母が死んで、一度も頼れたことなどなかった父は蒸発した。 全てを失った少年・坂田は、突然目の前に現れた西川と名乗る男に、奇妙な取引を持ちかけられる。 母の葬儀代を稼ぎたい一心で応じた坂田に、実は同い年だという西川が提示した条件は、更に不可解なものだった。 1.毎日、高校にくること 2.僕と同じ大学に合格して通うこと 3.今日から友人として振る舞うこと 金で結ばれた関係はやがて説明のつかない「本物」へと形を変える。愛に飢えた少年たちが紡ぐ、透明な青春譚。 前章 透過色彩の災禍 後章 透過色彩の歳華
これは監獄への宣戦布告。あなたの正義を試す物語。 かつて囚人だった氷森統知が、看守エスとして送りこまれたのは、一人の少女に支配された監獄ミルグラムだった。 五人のヒトゴロシたちが口々に発する、ある共通の思想「正当な善なる殺人」。 犯した罪の記憶を持ちながらも、それを頑なに肯定する囚人たちの有罪/無罪を裁定すべく、エスは「正義」とは何かを追い求めていくが……。 楽曲プロジェクト「ミルグラム」から生まれた物語が暴き出す監獄の恐るべき秘密。ラスト、すべてを知ったあなたはもう元には戻れないーー。
暴虐な先帝の死後、帝国・剋の後宮は毒疫に覆われた。毒疫を唯一治療できるのは、特別な食医・慧玲。あらゆる毒を解す白澤一族最後の末裔であり、先帝の廃姫だった。 処刑を免れる代わりに、慧玲は後宮食医として、貴妃達の治療を命じられる。鱗が生える側妃、脚に梅の花が咲く妃嬪……先帝の呪いと恐れられ、典医さえも匙を投げる奇病を次々と治していきーー。 だが、謎めいた美貌の風水師・鴆との出会いから、慧玲は不審な最期を遂げた父の死の真相に迫ることに。 ◆◆◆登場人物◆◆◆ 【慧玲(フェイリン)】 暴虐を尽くした先帝の廃姫であり、毒を熟知する白澤一族の叡智を受け継ぐ最後の末裔。助命と引き換えに、皇帝から毒疫の治療を命じられる。 【鴆(ヂェン)】 怪しげな翳をもつ美貌の青年。宮廷で活躍する風水師だが、その正体は毒を操る暗殺者。毒の効かない慧玲を気に入り、なにかと揺さぶりをかけてくる。 序 第一章 梅薫姫と満漢全席 第二章 炎華の后とアボカド乳酪 第三章 罪から出た錆とカリー