2023年7月5日発売
貴公子シモン・ド・ベルジュが不思議な縁で借りることになった日本の賃貸物件は、港町横浜にある、いわくつきの古い洋館で……? (書き下ろし作品「黄色い館の住人」) 日本を舞台にした、完全書き下ろし新作「黄色い館の住人」のほか、文庫未収録作品(※下記参照・加筆修正あり)も多数収録する《欧州妖異譚》シリーズ特別編! 〈収録作品〉 「黄色い館の住人」 「ロワールの羊はニ乗の夢を見る」 「横濱ラプソディ」 「修行場の異邦人」 「シモン・ド・ベルジュの人には言えない秘密の事情 」
華族令嬢だった久我まりあは父の不祥事が原因で没落したが、夜会にて国内屈指の名家・山上家の嫡男、装二郎と邂逅を果たす。山上家には夜な夜な事件を起こすあやかしを匿っているという不穏な噂があったが、訳あってふたりは契約結婚をすることに。いつしか愛が芽生えた先に待ち受けるのは……? そんな折、帝都で謎の連続昏倒事件が発生。まりあは異能・魔眼の力を発揮し、装二郎と共に調査に乗り出すーー。真の夫婦になるため、まりあ&装二郎がもふもふたちと大奮闘! 溺愛和風大正ファンタジー。 ■著者 江本マシメサ(えもと・ましめさ) 長崎県出身。『北欧貴族と猛禽妻の雪国狩り暮らし』で2015年にデビュー。著書に『あやかし華族の妖狐令嬢、陰陽師と政略結婚する 』シリーズ(集英社オレンジ文庫)、『浅草ばけもの甘味祓い』シリーズ(小学館文庫キャラブン!)などがある。
非現実的なものを許容しなくなった現代日本で居場所を失い、自らの存在に終止符を打つ「化け仕舞い」を選択するあやかしや神達。彼らの恨みや未練を絶ち、次の生へと送り出す「世話人」が幽世で密かに活動していた。 幽世に迷い込んでしまった人間の少女・雪白は、世話人の青年・カゲロウと出逢う。幽世に来た弊害か、記憶を失くしていた彼女は、世話人の仕事を手伝いながらカゲロウの厄介になることに。 双子の提灯おばけ、荼枳尼天、そして亡霊まで……。雪白は様々なあやかしたちと交流し、彼らの温かさや優しさに徐々に惹かれていく。そして悔いのない「化け仕舞い」のために奮闘するがーー? 切なくも美しい、幽世葬送譚。 ■著者プロフィール 忍丸(しのぶまる) 『異世界おもてなしご飯』(カドカワBOOKS)でデビュー。著作に「わが家は幽世の貸本屋さん」シリーズ(ことのは文庫)、『花咲くキッチン』(富士見L文庫)、『古都鎌倉、あやかし喫茶で会いましょう 』(一二三文庫)など多数。