2025年8月12日発売
悪女と名高い夏雲は、可愛い物に目がない普通の女の子。ところが夏雲のなりゆきな悪女ぶりに他国の三妃が膝をつき、皇太后は悪事が露見され冷宮へ幽閉された。 だがその皇太后から夏雲へ書状が届く。除塵の儀ーー大掃除のため嫁として姑孝行に来い、という文書だ。これは果たして罠なのか。 悩んだ末に、夏雲は官女とともに秘策をもって、乗り込むがーー? 一方夏雲に、初恋の君の皇帝・佩芳へ秘めた想い(と控えめな胸の存在)を告げる時が訪れた。 悪女の儚い恋と、姑との軋轢が波乱を呼ぶのか? 注目の最終巻! なりゆき悪女伝 三
朔弥が他の女性を愛したと勘違いした清子は、彼の幸せを願って身を引くことを決め、函館を発つ。新たな職を求めて領事の紹介で横浜へ向かうが、船の中で出会った少女に紹介状を奪われてしまう! 途方に暮れる清子に手を差し伸べたのは、同船していたサーカス団の青年。清子は仕事を見つけるまで、彼の所属するサーカス団の世話になることに。 一方朔弥は、誤解を解くために必死で清子を探していた。手がかりも尽き絶望する中、横浜から一通の手紙が届き……。 二人の愛が試される、大人気シリーズ第4弾! ■□■□■□■□■□■□■□■□ 登場人物 伊地知清子(いちじ・きよこ)……名家の娘だが、痣のせいで蔑まれてきた。人の真心を見る聡明さがあり、時に朔弥も驚かせる。 岩倉朔弥(いわくら・さくや)……長身で圧倒的な商才をもつ美貌の青年。だが目が不自由で少々ひねくれ者。清子に惹かれ……。 岩倉哲嗣(いわくら・てつし)……朔弥の弟。兄を慕っており、最初は清子を疎んじるが、窮地を救われたことで徐々に心を許していき……。 近藤正孝(こんどう・まさたか)……朔弥の付き人であり親友。優秀な秘書だが、朔弥をはじめ岩倉家には振り回されがち。 ケニー山崎(けにー・やまざき)……清子が横浜行きの船で出会った青年。イギリス人の父と日本人の母の間に生まれる。見た目で判断されてきた清子の境遇を自らに重ね、手を差し伸べる。 一 船出 二 函館から愛 三 夜風に想いを流して 四 彼女の足跡 五 横浜の夜 六 熱風 七 心の糸 八 地上の星 九 荒波を越える 十 仮面舞踏会 十一 君は僕の宝物
修道院育ちのリーゼロッテは、明日レイモン伯爵と結婚する。王妃の朗読係になるための形式上の婚姻だ。 友人のハンスは猛反対するが、リーゼロッテはレイモンのことがずっと好きだった。形式上の妻でも、式の口付けがフリであってもかまわない。 しかし別々の部屋で初夜を明かした翌朝ーーレイモンは遺体となって発見された。刺殺という見立てに納得がいかないリーゼロッテは解剖を願い出る。 そう。彼女は「魔女」と畏怖される天才解剖学者。 夫の死の真相を突き止めるため、夫の願いを叶えるため、リーゼロッテは王宮に出仕する。 「マダム・ミニョン」と呼ばれた少女と王宮陰謀劇の幕開けだったーー。
ある事情から悩みを抱えていた軍人・武豪(ウーハオ)は、『冥婚相談所』と象られた電飾が明滅するその店に入った。 煤けた店内の最奥にいたのは、白猫を撫でる胡散臭い道士服の男・白蘭(バイラン)。 「此れは此れは軍人様、今日は如何いたしましたか」 「私を助けてはくれないか。冥婚させられそうなのだ」 死者との婚姻・冥婚によって、様々な怪異が蔓延る雨の止まない都市・黄源城市の一画でーー。 生真面目な軍人と胡散臭げな道士が出会い、生者と死者を巡る物語が動き出す。 序 其の一 絶対に退院できない病院 其の二 何でも占いで決める村 其の三 十一日ごとに人が死ぬ家 其の四 不眠不休不老不死の軍人 其の五 失くした記憶と亡くした家族 終
死ぬ運命から逃れるため魔術師科へ入学したエミリア。 やり直し前の人生の記憶を持つレイニードと結ばれて、このまま幸せな人生を送れると思っていたけれど…… 未来を予知する魔術師長から王女の暴走によって崩壊する王国の運命を知らされる。 王国の未来を変えるためエミリアとレイニードは、 命を落とした夜会で王女と再び接触することになりーー?
愛読BL漫画に転生した男爵家のジェレミー。 しかも主人公カップルに手を出し破滅する、俺様傲慢な悪役王子ルーファスの取り巻き(モブ)に。 王子との絶縁を決意するも、幼少期、彼に救われたことが頭を過り思わず「僕を好きな人だと思って誘ってください」と提案していた! その日から、運命を変えるため奮闘し始めるが、次第に王子のある真実が判明して……!?
書物好きでじゃじゃ馬な姫・沙那はある日、帝の寵愛を受ける『承香殿の女御』こと従妹の紗子の失踪を知る。 そこで沙那は彼女の身代わりとして内裏に潜入することに! 捜索を続ける沙那はひょんなきっかけから同じく紗子を捜す公達・寛高と協力関係になる。 共に行動するうちだんだんと彼に惹かれていく沙那だったが、寛高の"正体"を知ってしまいーー!?
ギデオンの婚約者となったアンジェリカ。 しかし周囲から公爵夫人にふさわしくないと厳しい評価を受けていた。 ギデオンのためにも立派な淑女になると決意したものの…… パーティーである令息の卑怯な行いに気づいたアンジェリカは令息を睨みつけて追い返してしまう。 その令嬢らしからぬ行動を目撃した他国の王子になぜか気に入られてしまいーー?
サロヴァーラにいるミヅキのもとにシュアンゼから手紙が送られてきた。 ヴァイスと共にガニアに向かうと、シュアンゼから 当主が亡くなってしまった男爵家の支援をある人物から頼まれていることを話される。 しかし悪い噂の絶えない前男爵夫人と次期当主の間に 認識の齟齬があるらしく……? 「灰色猫……まさか、お説教要員として私達を呼びました?」 ドS魔導師が活躍する異世界ファンタジー、第三十四弾ここに開幕!!