作者 : 井龍一
青年・灰川十三はタイにいた。 自分の出生の謎。そして“リッカ”の秘密を握る“写真の男”を追ってーー その地で十三は、戦争や貧しさの犠牲になり、意に添わぬ生き方を強いられる子供達を見た。 中には殺し屋として生きざるを得ない者も…。 救えぬ無力さへの憤りを抱えながら十三はジャーナリストと共に国境地帯へ向かう。 “写真の男”は、アメリカのC.I.A.も身柄確保に動いているという反政府組織の首領サン・ハックが匿っているというのだ。 組織が資金源とする麻薬の原料・ケシの一台産地“黄金の三角地帯”で ジャングルの中に隠されたハックのアジトを守るのは “無数”の“瑕面の男”だったーーー。
青年・灰川十三はタイにいた。 自分の出生の謎。そして“リッカ”の秘密を握る“写真の男”を追ってーー その地で十三は、戦争や貧しさの犠牲になり、意に添わぬ生き方を強いられる子供達を見た。 中には殺し屋として生きざるを得ない者も…。 救えぬ無力さへの憤りを抱えながら十三はジャーナリストと共に国境地帯へ向かう。 “写真の男”は、アメリカのC.I.A.も身柄確保に動いているという反政府組織の首領サン・ハックが匿っているというのだ。 組織が資金源とする麻薬の原料・ケシの一台産地“黄金の三角地帯”で ジャングルの中に隠されたハックのアジトを守るのは “無数”の“瑕面の男”だったーーー。
少年少女の大量監禁致死事件…いわゆる【灰川邸事件】の舞台となった屋敷の主・灰川十三(はいかわじゅうぞう)の過去。 十三が育った北海道の小さな集落「蔵土(くらつち)」に棲む【リッカの一族】の秘密に気づいてしまった志満(しま)ひかりが処分されたことで、族長であり育ての親である文吾(ぶんご)を怒りに任せて殺す十三。その復讐に勝手に【加担】する形で、犬山秀二(いぬやましゅうじ)は村中の人間を殺戮してしまう。【蔵土33人殺し】の夜が明け、最後に犬山も手にかけた十三は、日本中の【リッカの一族】の殲滅を誓う。 数年後。一族を殺し尽くし、自らの命も経とうとしたその時。「まだ復讐は終わっていない」……。届けられた怪文書には、1枚の写真が添えられていた。自分とそっくりの老人の……!
少年少女の大量監禁致死事件…いわゆる【灰川邸事件】の真相を追う刑事・冴木仁(さえきじん)と、事件の舞台となった屋敷の主・灰川十三(はいかわじゅうぞう)に育てられた娘・蓮水花音(はすみかのん)。二人は十三が書き残した古い日誌を読んでいた。 北海道の小さな集落「蔵土(くらつち)」で育った十三に初めてできた外の友達・志満(しま)ひかり。しかし好奇心旺盛なばかりに彼女は集落の秘密を知り過ぎてしまい、ひかりに協力した警察官の祖父は事故を装って殺されてしまう。そして十三は、育ての父から警告を受ける。[一族の掟]に従うことを受け入れねば、ひかりもまた同じ運命をたどることになる…と。彼女の安全を思い、突き放すように別れる二人。 しかし、1年後。集落の[汚れ仕事]を請け負っている犬山秀二(いぬやましゅうじ)の私物を偶然見てしまった十三は愕然とする。[生贄(いけにえ)]にした子供たちの形見を、宝物のように集めていた秀二。その中に……彼女の…ひかりの…腕時計が……!
少年少女の大量監禁致死事件…いわゆる【灰川邸事件】の舞台となった屋敷の主・灰川十三が書き残した古い日誌より。 北海道の小さな町の映画館で働く志満(しま)ひかりは、映画を見に来た陰のある青年と知り合った。彼の名は佐藤十三。好奇心旺盛なひかりは十三に興味を持ち、密かに追って彼が住む村を突き止めた。近隣の人々が触れたがらない「蔵土(くらつち)と呼ばれるその集落に、ひかりは最初から強い違和感を持った。村の祭礼に招かれた夜、その違和感の正体に気づく。村の少年少女が、行方不明で捜索されている子供たちと酷似している……? 警察官である祖父にそのことを明かすひかり。村に住むのは、人攫(さら)い伝説の 【リッカの悪魔】なのか? 十三は初めてできた友達であるひかりに、これ以上村のことを詮索するなと警告するが……。
少年少女の大量監禁致死事件…いわゆる【灰川邸事件】の犯人が語った犯行の動機は、屋敷の主・灰川十三との深い確執だった。 養護施設の前に置き去られ、孤児として育てられた幼少期。しかし、誕生日には必ず【サツキ】の花が施設に届けられていた。つまり実の親は健在だ……。希望を持った【彼】は、花を届けに来た父とおぼしき男に会うが、冷たく拒絶される。何か事情があるはずと諦めきれず、根気強く探った果てに、ついに男の家を探し当てるが……。その男・灰川十三はたくさんの子供に囲まれて幸せそうに暮らしていたのだった。父の愛への餓えが、憎悪に裏返る……。 そんな告白を聞いた灰川十三の養子の一人・瀧本蒼佑は、【彼】の心の奥底にある迷いを指摘する。動揺し、狂暴化する犯人。刑事の冴木仁は、弟の蒼佑の拉致監禁場所に急ぐが、その場所に現れたのは【瑕面の男】! いよいよ一連の事件はクライマックスへ。そして、驚愕の【第二部】が始まる……!
灰川十三のの生まれ故郷・北海道の蔵土で、刑事の冴木仁と十三の育ての娘・花音を襲ったのは、その地で【三十三人殺し】を行った犬山修二と同じく顔に瑕を持つ男……! 辛くも襲撃を逃れた冴木たちは、蔵土の犬山の家で見つかった大量の絵から意外な情報を得る。それは、かつて世間を騒がせた謎の贋作者・四葉不詳によるもの……。そして、贋作取引による詐欺罪で服役中の神代タケル……十三の育ての子の一人……は告白をする。灰川邸の絵画『我が子を食らうサトゥルヌス』を描いた者こそ、自分たち贋作(まがいもの)とは違う、真作(ほんもの)……灰川十三の本当の息子だと。もともと飾られていた『真珠の耳飾りの少女』の絵を『サトゥルヌス』に架け替えた人物は、画商の証言で判明した。その正体に驚愕する仁。そして今。仁の弟・蒼佑はその男によって拉致監禁され、灰川邸の子供たちと同じ運命をたどらされようとしていた。監禁場所から出てきたのは……当初より事件に係わっていた【あの男】だった!
謎を抱えたまま逝ってしまった灰川十三の正体を掴むため、彼の生まれ故郷・北海道の蔵土を訪ねた、刑事の冴木仁と十三の育ての娘・花音。そこはかつて、犬山修二という男によって凄惨な【三十三人殺し】が行われた地だという。生まれつき顔に瑕を持ち、やはり顔に瑕がある一人の少年以外は他人を寄せ付けなかった、犬山。彼が事件後に自決した山に残る、陰惨な辞世の句が刻まれた石碑。地元に残る、子を攫う「リッカの悪魔」の言い伝え。解決の糸口を見つけるどころか、より深く闇へ誘われる仁と花音……。そして、彼らは襲われた。明らかな殺意を向ける襲撃者の顔には……無数の深い瑕が!
被疑者・灰川十三の突然の逮捕、そして自白ーー。少年少女監禁死体遺棄事件は解決したかに見えた。だが灰川邸に住んでいた子供の一人・蓮水花音は真犯人の存在を主張。刑事・冴木仁は花音の熱意に押され捜査を継続することになる。灰川の”残りの子供達”はシロ。仁と花音の捜査が難航する中、なんと留置場の灰川十三が殺害されてしまうーー。
超能力者が、力を持たない人間を支配する世界。犬棒守と龍利リコの旅は、超能力社会からの追っ手を退けながら、 はじまりの地、風川島へ帰ってきた。そこで明らかになる、"この世でもっとも大きな虚構"。世界の輪郭は、もうずっと昔から、とっくに歪み切っていた。信じていたものすべてが崩れていく中で、進むべき道を見定められなかった犬棒守は、ある奇跡を目撃する。--思えば、はじめから。欲しい物なんて、たったひとつだったのだ。
幼なじみの敵を討つため、リコとともに本土へ渡った犬棒守。偶然行きついた龍利家の屋敷での死闘を越え、リコの正体と12年前の真実の一端にたどり着く。一方で、本土の某所で秘密の会合が持たれていた。超能力世界を牛耳る五大家の集まり「五耀會」。その会合の場で、リコの捕獲と抹殺が決定された。しかし、龍利家の当主・露光だけがその決定を不服とする。これにより、龍利VS.五耀會の構図が決定的となる。そして、超能力世界全体を敵に回した大戦争がはじまるーー!!
累計100万部超の大ヒットクライムサスペンス『親愛なる僕へ殺意をこめて』コンビ最新作。刑事の冴木仁は、とある屋敷で起きた少年少女監禁死体遺棄事件の解明に乗り出した。被疑者は屋敷の主・灰川十三。消息は不明。だが、かつて屋敷に住んでいて、灰川を“父”と呼ぶ6人の子供達は皆、彼の犯行を否定する。そんな中、事態は急転した。指名手配中だった灰川が逮捕されたのだったーーー。
超能力者が、力を持たない人間を支配する世界。殺された幼馴染の復讐のため、非能力者の犬棒守は、規格外の念動力の使い手、災原リコとともに、犯人を捜す旅に出た。そしてたどり着いた屋敷は、超能力社会の大家・龍利家。当時の状況から、幼馴染を殺害した犯人は龍利家の人間ではないかと疑っていた守は、ついに"狩られる者"から"狩る者"へ変貌する。能力者との絶対的な力の差を覆す秘策、『対超能力者戦術』が、この夜を真っ赤に染め上げるーー!!
弱者にも牙はある。反逆の復讐サスペンス! 少女が惨殺された。発見された遺体は、『真っ二つ』にされていた。 犯人は見つからず、まともな捜査もされないまま、その死はすぐに忘れ去られた。 結局、この世界で、弱者は強者に踏みにじられるだけだった。 ーーしかし12年後、殺された少女の幼馴染、犬棒守が復讐に動き出す。世界が見逃した殺人鬼を、その手で葬り去るために。 長年の計画に唯一足りなかった”パートナー”を見出した犬棒の、過酷な復讐の旅がはじまる!
累計100万部超の大ヒットクライムサスペンス『親愛なる僕へ殺意をこめて』コンビ最新作。富字山南警察署の刑事・冴木仁は空き巣の通報を受けて、とある屋敷へ。ところが、調べを進めていく中で、衝撃の事実が判明。捜査陣に戦慄が走る。血塗られた狂気と対峙する刑事を描く、激情と慟哭のノワールサスペンス、開幕。
連続猟奇殺人事件「LL事件」の残酷な真相と残忍な真犯人と対峙する“B一”。人生の全てを捧げて手にした復讐の時──。「LL事件」により世の中にバラ撒かれた虚無と悪意に対し、“B一”が導き出す結末とは──。二重人格クライムサスペンス、堂々完結。
LLは一体誰なのかーー。京花がLLの正体をつかんでいる筈だと推測したB一は、その足取りを徹底的に追い始めた。だが、事態は急転。入院中の京花が何者かに襲撃されたのだ。それは予想もつかない人物だったーー。大好評“二重人格”クライムサスペンス、戦慄の第9巻。