作者 : 山本直樹
日本を代表する漫画家による秘密の短篇集 「秘密基地」…その言葉を聞いただけで、心をざわつかせる何かがある。 漫画家、作家、写真家…突出した才能の傑物たちが、それぞれの表現で創りあげた、それぞれが唯一無二の「秘密基地」。 前代未聞、現代日本を代表する執筆陣による奇蹟の短篇集。 収録作家:川上弘美、さそうあきら、逢坂みえこ、業田良家、安倍夜郎、ほりのぶゆき、西宮大策、水道橋博士、すぎむらしんいち、福満しげゆき、三好銀、いがらしみきお、福岡伸一、大友克洋、花輪和一、五十嵐大介、高野文子、畑中純、山本直樹。 黒田硫黄の特別描き下ろし読切も収録。 【編集担当からのおすすめ情報】 作家・川上弘美氏、ミュージシャン・甲本ヒロト氏も絶賛した写真集『hi mi tsu ki chi』。写真集の2009年の発表を動機として、当代一流の漫画家、作家達が「秘密基地」をテーマに読み切りを描き上げました。ある作家曰く、「表現者であれば『秘密基地を』と言われたら描くでしょ」。作家の方々それぞれ、心の奥の方にある「何事か」を強く刺激されたようです。この短篇集に、きっと皆さんの心も刺激されるはずです。
この物語の舞台は1969年から1972年にかけての日本。ベトナム戦争や公害問題など高度成長の歪みを背景に、当たり前のように学生運動に参加していった普通の若者たちが、やがて矛盾に満ちた国家体制を打倒するという革命運動に身を投じていく様と、その行き着く先をクールに描き出す、若き革命家たちの青春群像劇である。 1969年、革命者連盟に所属する谷川、吾妻らは外相の訪米を阻止するため羽田で火炎瓶を投げ逮捕される。保釈された2人は赤城らとともに、獄中にいるリーダー筑波を奪還するため、交番から銃を奪う計画を実行に移すが…。一方、東北地方の大学で遅れて学生運動に参加していた岩木は、過激な闘争で知られる赤色軍に誘われて上京するが、デモの最中に逮捕される。出所した岩木を待っていたのは女性活動家たちとの共同生活だった。 1969年 羽田 1969年9月〜10月 新宿 1969年10月〜1970年2月 爆弾闘争 1970年2月〜3月 尾行 1970年4月〜9月 奪還司令 1970年11月〜12月 一人目の死者 1970年12月〜1971年2月 接触 1971年2月 銃砲店襲撃