作者 : 平塚柾緒
劇場アニメ2025年12月5日公開! 『ペリリュー -楽園のゲルニカー』スピンオフ!! 昭和22年5月、日本兵が去ったペリリュー島で、島田は戦いの日々を自らに問う『どうして』、平成9年、田丸の息子・耕助の七回忌で、残された家族は、ままならない感情を分かち合う『なんだか僕は怒っている』、平成14年、田丸夫妻の過ごしてきた時間を穏やかに振り返る『田丸と光子2』、遡ること昭和18年、徴兵検査に合格し、故郷を離れることになった吉敷が母と妹と交わした約束『召集』。 さらに戦後70周年に発表された本作のプロトタイプ読切『ペリリュー玉砕のあと』も収録。 ーー戦争の時代と今を繋ぐ命の物語、完結。 2025年7月刊
終戦からおよそ1年半ーー。 昭和22年3月、田丸と吉敷は「生きて日本に帰る」という約束を果たすべく、壕からの脱走に成功する。 投降ーーそれは数多の苦難を共に乗り越え、生死を共にしてきた仲間の敵になるということ。 では仲間にとって≪正しい≫行動とは何か。 全体を危険から遠ざけるための規律か。 全員を救うための危うさをはらんだ勇気か。 指揮官として命がかかる決断を迫られる島田。 混乱の中、島に銃声が響くーー。 生き残った兵士それぞれに、ゆずれない正義がある。 本当の終戦をもたらすため、想いを繋いだ若者の生還の記録。 2021年1月刊
米軍の猛爆撃で瓦礫の島となったペリリュー島に、草木が再び芽吹き、小動物が姿を現し始めた頃。田丸、吉敷、小杉の3人は、茂る草木に隠れ、必死に食糧を探す日々を過ごしていた。ある日、田丸は米軍の缶詰とともに、地面に残された「伝令」を見つける。そこにあったのは、生き残った日本兵全員の苦境を打破する可能性のある言葉。食糧となる米軍物資を奪取する方法を教えるというものだった。その策は、散り散りになった仲間を救い、反撃へとつながる1歩となるか──!? 「戦場」で生きた若者たち、それぞれが「体験」した真実の記録。 2018年7月刊。
昭和19年11月24日、本部玉砕──。米軍が上陸を開始して、2か月半後、ペリリュー島における組織的な戦闘は終わりを告げる。しかし、田丸ら生き残った日本兵の多くは、その事実を知る由もなく、水と食糧を求め戦場を彷徨っていた。限界を超えた「空腹」は、兵士を動くことすら面倒にさせ、思考力を容赦なく奪う。そんな中、幕を開ける米軍による「大掃討戦」──。極度の空腹と疲労に苛まれ、意識が朦朧した状態で、田丸が見た日米どちらの兵でもない人間とは──!? 生と死が限りなく近くにある戦場で、日常に抗い生きた若者の「生命」の記録。第46回日本漫画家協会賞優秀賞受賞作!! 2018年2月刊。