作者 : 水谷修
土田世紀氏絶筆!最後の「夜回り先生」!! 児童養護施設を応援する先生と赤井英和氏の友情、『夜回り先生』を万引きした少年の涙と誓い、他全4編。震災後の日本に”希望”を届けんとする夜回り先生からの最新メッセージを、土田世紀氏渾身の描き下ろしで!!--という意図で進められていた本書だったが、4月24日、土田氏の急逝に伴って、1本を遺したところで、絶筆となってしまった。 急遽、ラストに土田世紀氏の追悼企画を収録。水谷修氏はもちろんのこと、新井英樹氏、すぎむらしんいち氏、日本橋ヨヲコ氏、ほしよりこ氏、松本大洋氏等、生前の土田氏に影響を受けたり、親交があったりした漫画家の方々に、その思いを誌面にぶつけてもらうことになった。 本書は、コミック版『夜回り先生』の最後の1冊であると共に、漫画家・土田世紀氏の最後の作品でもある。 若き鬼才の死は、読者に大きい喪失感を与えることになったが、それでも「希望」は我々の中に必ずや残されるであろう。合掌。 【編集担当からのおすすめ情報】 編集担当は1990年スタートの『俺節』(週刊ビッグコミックスピリッツ掲載)を担当し、そして今回の『夜回り先生』(月刊IKKI掲載)で土田氏最後の原稿を受け取ることになった。本書に割かれる追悼企画のラストでは、担当自身も土田氏に対して、自分なりの総括をする予定である。ぜひ読んで欲しい。
▼第40話/始末▼第41話/跡継ぎ▼第42話/刺傷▼第43話/夢吹きII▼第44話/チャラ男の純情 ●主な登場人物/水谷修(夜間高校の教師。「夜回り先生」と呼ばれる) ●あらすじ/町で夜回り先生を見かけるたびにからんでくる若いヤクザ・伊吹。ヤクザの世界で頭角を現しつつある彼はしかし、他の道で人生をやり直したいという本音を持っていた。ある晩、そんな気持ちを見透かした夜回り先生から、伊吹は夜間高校へと誘われ…(第40話)。 ●本巻の特徴/夜回り先生は今夜も歩く。闇と向かい合う内に息を潜めてしまった「良心」を、覚醒させる最新集、必読!!
▼第30話/幸せまでの距離(前編)▼第31話/幸せまでの距離(後編)▼第32話/下山▼第33話/家族▼第34話/兄弟 ●主な登場人物/水谷修(夜間高校の教師。「夜回り先生」と呼ばれる) ●あらすじ/授業中にクラスメートを笑わせる明るい性格の生徒・ミキ(ミー)。だがある日、身体検査で見つかったアザによって、彼女が幼い頃から父親に暴力を振るわれ続けてきたことが判明する。父親を恐れるミーをひとまず自宅で預かった水谷が目にしたのは、初めて何の心配もなくグッスリ眠れたことに、感極まって涙するミーの姿だった…(第30話)。 ●本巻の特徴/落ちた弁当を喰らう少女を待っているのは、14人もの兄弟…。『家族』他、抑えられない感情たぎる4編を収録!!
▼第14話/教育(前編)▼第15話/教育(後編)▼第16話/強盗▼第17話/痛い拳(前編)▼第18話/痛い拳(後編)▼第19話/傷痕 ●あらすじ/生活保護を受けながら、病気で入院している母親の面倒をひとりで見続けている少女・ユッキ。生活の苦しさから、学校を辞めたいと相談を持ちかけた彼女に対して、水谷は「卒業までの1年ちょっと、もう少し一緒にがんばろう」と励ます。そんなある日、水谷のクラスで財布の盗難事件が起こり…(第14話)。 ●本巻の特徴/時に許すこと、時に待つこと、そして、たった一度だけ殴ったこと。全ては絶望という荒れ地に咲く、わずかな希望を消さないために──“渾身”の弟4集!!