バンクーバー朝日軍(1)
海の向こうのサムライベースボール!
2003年、カナダ トロントにおいて、ある野球チームが
最高の名誉である、カナダ野球殿堂入りをした。そのチームの名は
「バンクーバー朝日軍」。この物語は、今から100年前、海を渡り、差別と貧困に喘いだ日系人に、希望と誇りをもたらし、カナダ最強といわれるまでになったサムライ野球チームのセミドキュメンタリーである。フェアプレーに徹し、白人からも熱狂的に迎えられた「朝日軍」、太平洋戦争によって強制的に解散させられた「朝日軍」、その悲しき軌跡を追う。
【編集担当からのおすすめ情報】
2012年春、原秀則氏と、原作本の作者テッド・Y・フルモト氏とバンクーバーの取材を行い、「朝日軍」でプレーした選手で、ただ一人生存なさっている、ケイ上西さんとお会いした。日系人だけでなく、白人にも人気のあった朝日軍でプレーをした事への誇りが、戦後の苦しい生活を支えた…と語っていた。 原秀則氏とその夜、語り合った。WBCで日本が優勝する100年近く前に、世界に誇れるサムライ野球チームがあったことを、今の日本人に伝えたい。いや、知らなければならない。単に野球を描くのではない、単に歴史を描くのではない、人が生きていくための希望を描くんだと……
戦争が奪い去った朝日軍を、今、誌上で甦らせる!!
(目次)
第1球 NO DOGS &NO ALLOWED
第2球 もう野球なんかしないんだ
第3球 しっかり働けよJAPども!
第4球 PLAYしようぜ!
第5球 お兄ちゃんは、野球上手だよ
第6球 この国はオレたち白人のものだ!
第7球 昇る朝日のように
第8球 それでも我慢しろって言うのか?
第9球 ユニフォームとは生意気な!
関連マンガ
日本人の希望となる野球チーム結成!! 1914年、バンクーバーに移住した日系人の若者によって野球チーム『バンクーバー朝日軍』が作られた。 ピッチャーのテッド・藤本を中心に練習を積み、瞬く間に日系人チームナンバー1に上り詰める。 アジア人差別が激しいカナダで、白人との試合を組むことは困難を極めたがついにそのチャンスが訪れる。 対セント・ジェームス戦ーー後に語り継がれる伝説の一戦、日本人の誇りをかけた闘いに刮目せよ! 【編集担当からのおすすめ情報】 単行本1巻は大反響を呼び、異国で生きた日本人達の歴史に多くの方が興味を持っていただけたようです。カナダバンクーバーの新聞でも取り上げられ、忘れられた時がつながってきています。 2013/07/30 発売
フィールドの上では、「対等」!!? 日系人チームNo.1に上り詰めた『朝日軍』は、白人チームの名門、セント・ジェームス校野球部との対戦にのぞむ。 ただしJAPのチームだからと侮られて、バンクーバー随一のピッチャー・ジョナサンの名は相手先発メンバーの中に無く、さらに白人の応援団の差別込みの野次にも囲まれて緊張する朝日軍は凡ミスの連続。 しかし、一つのナイスプレーをきっかけに、朝日軍は自分たち本来のプレーを取り戻していき… 2014/01/30 発売