1987年1月30日発売
昭和30年代の世界に現代の心のふるさとを追う、珠玉のメルヘン。 ▼第1話/家を建てるなら▼第2話/春の雪▼第3話/風の中▼第4話/趣味の世界▼第5話/ピクニック▼第6話/鯉のぼり▼第7話/三丁目の夕ごはん▼第8話/走馬燈▼第9話/夏座敷▼第10話/浮草▼第11話/優曇華(うどんげ)の花▼第12話/蝉しぐれ▼第13話/結婚記念日▼第14話/道草 ●登場人物/鈴木則文(鈴木オートの社長。働き者で子供には少々甘い)、鈴木トモエ(優しくてしっかり者のお母さん。時に怒ると恐い)、鈴木一平(鈴木オートの一人息子。ワンパクだが、気は優しい) ●あらすじ/古くなり、手狭になった家を立て替えることになった川崎さん一家。ところが、家族それぞれが自分の希望を言うため、大工の三沢さんは大弱り。そんな折、奥さんの姉夫婦が無理して新築した家が原因で離婚する。これを知った川崎さんは、大工の三沢さんの人柄を信じて全てを任せることにする(第1話)。▼鏡荘に越してきた昌子と進一。二人は将来結婚することを約束したカップルだった。ある日、昌子は自分達の部屋に見知らぬ女性が居るのを外から見た。進一が浮気していると思った昌子は、急いで部屋に行くが、結局それは幻だった。しばらくして、隣人一家のご主人が事故で急死し、越していく。今度は誰も住んでいないはずの部屋の窓に、引っ越していった隣人一家の姿が見える…(第2話)。▼婿養子のナチュラル電気店の主は、奥さんと姑に頭が上がらない。そんなこともあり、テレビの修理で行った家の主人の関白ぶりをうらやましいと思う。ある日、その主人と飲み屋でバッタリ出会って話しているうちに、なんとその主人も自分と同じ婿養子だと分かる(第3話)。 ●その他のDATA/昭和30年代風物誌〜ガス湯沸かし器(第1話)、歌声喫茶(第2話)、電気掃除機(第3話)、HOゲージ(第4話)、メルクリン社鉄道模型(第4話)、てるてる坊主(第5話)、乗り物酔い防止法(第5話)、平均的な30年代の朝食(第7話)、朝食のおかず(第7話)、安あがりの夕食の例(第7話)、トースター(第7話)、走馬燈(第8話)、30年代の朝食(第7話)パンをふかしたお菓子(第7話)、すだれ(第9話)、迎え火(第9話)、夏座敷(第9話)、かや(第9話)、優曇華(うどんげ)(第11話)、わらぶき屋根の家(第12話)
厄介な仕事も何のその。総務部総務課山口六平太が何でも解決します! ▼第1話/引っ越し▼第2話/火のないところに▼第3話/重役の椅子▼第4話/仕事始め▼第5話/ソープランド▼第6話/社内野球大会▼第7話/面接試験▼第8話/空調▼第9話/ライオン平山▼第10話ダニとポルノ▼第11話/女心とお中元 ●主な登場人物/山口六平太(総務部総務課社員。一見、風采の上がらない男だが、どんな難題も見事に解決する)、有馬係長(六平太の上司。いつも一言多く周囲に疎まれているが、どこか抜けていて憎めない)、今西課長(六平太たちの上司。総務課のみんなをいつも温かく見守る寡黙な万年課長)、田川社長(大日自動車社長。自分でも気づかないが、なぜか六平太のことが気にいっている) ●あらすじ/山口六平太は総務課の社員。社内のさまざまな苦情や要求を一気に引き受けるのが仕事だ。今日の苦情の主は伊勢部長。自分の部屋の見晴らしが悪いといって、苦情を申し付けてきた。どうする? 六平太(第1話)。▼いわれのない叱責にヤケ酒を呑む宣伝の三枝。六平太は社内にストレス発散ができる場所を作ってみるが(第2話) ●その他の登場キャラクター/伊勢部長(第1話)、宣伝部高鍋次長(第2話)、宣伝課三枝(第2話)、福原係長(第6話)、高木人事部長(第7話)、片岡(第10話) ●本巻の特徴/総務という職種は一見、地味なように見えるが、じつは縁の下の力持ち。何でも引き受ける何でも屋であり、どの部署にも通じている、会社の要。そこに所属する六平太の姿を通し、どこにでもある日本の会社社会の姿を描く。