勇壮な城主とその影武者となり野望に燃える貧乏郷士の息子とを一人二役で演じた、市川雷蔵の好演が光る傑作時代劇(1963年製作)。南条範夫の原作を井上梅次監督が映画化した作品だ。
市川雷蔵主演の名作。命よりも金が大切な父、金惜しさのために薬すら買わない母、金よりも恋の娘に翻弄される番頭といった、両替屋に織りなす色と欲の人間模様が展開される。
能楽の名手喜多八は若気の至りで素人能楽師の芸を侮辱し、彼を自殺へと追い込んでしまう。破門され罪の意識を感じた喜多八は、彼の娘の面倒を見るが……。泉鏡花の幻想的な世界を見事に映像で再現。