制作・出演 : 新珠三千代
満州戦線に従軍した原作者による半自伝的小説を映画化。戦時下という極限状態における人間性、永遠に続く夫婦愛を壮大なスケールで描いた人間ドラマ。各国映画祭でも高く評価された作品。
戦争と、戦争に巻き込まれた人々の不条理と悲劇を描いた不朽の名作! もう、人間なんていやだ。こんなひどい目に会わされる人間なんて……… 深い、深い海の底の貝だったら………戦争もない、兵隊もない。 どうしても生まれ変わらねばならないのなら……………私は貝になりたい。 戦犯に問われ絞首刑の判決を受けた実在の人物・加藤哲太郎の遺書を題材に、脚本家・橋本忍が物語(シナリオ)を書き、昭和33年(1958年)テレビドラマとして放送、放送部門芸術祭参加文部大臣賞を受賞した。 翌昭和34年(1959年)、橋本忍が自ら脚本・監督を担当し、ドラマ版でも主役を演じたフランキー堺を主演に映画化したのが本作。 理髪店を営む善良な男が戦争に召集され、つらい軍隊生活の後復員。しかし平和な生活を取り戻したとたん、思いがけない戦犯のレッテルを張られ処刑台に昇らざるを得ない運命となってしまう、その不条理と悲劇、そして平和への祈りを訴えて多くの人々の感動を呼んだ。 出演は、フランキー堺に加え、新珠三千代、水野久美、加東大介、藤木悠、藤田進、藤原釜足、笠智衆など錚々たる面々。撮影は「七人の侍」「蜘蛛巣城」の中井朝一、美術は村木与四郎、音楽・佐藤勝、製作は藤本真澄・三輪礼二と、東宝のベストスタッフが結集し製作された。 ●中居正広・仲間由紀恵主演 『私は貝になりたい』 11月22日公開!
三浦綾子の不朽の名作であり、昭和41年放送当時の最終回視聴率が42.7%を記録した、日本のテレビ・ドラマ史に残る作品。人間の原罪をテーマに、愛することの哀しさと恐ろしさを描いている。
誰もが一度は呼んだ文芸作品を、市川崑監督が映画化した作品。親友の恋人を奪いながら、己の心の中に根づいている罪の意識にさいなまれ、最終的には命を絶つ孤独な男の生きざまを描く。
山口瞳の直木賞受賞作を、鬼才・岡本喜八監督が映画化。高度経済成長期、平凡なサラリーマンが自分の生活を小説にして直木賞を受賞するまでを描く。小林桂樹の軽快な演技、アニメとの合成など見どころ満点の風刺喜劇。
1960年に公開された永井荷風没後1周年記念映画。他人の子を身篭っていることを承知で光子と結婚した中学教師の種田。子供の養育費が相手の男から届くことを不快に思っていた彼は、ある日、玉の井の売春婦・お雪と出会い仲を深めていく。
戦時中に森田屋酒店に嫁いだ礼子は、子供もなく夫に先立たれた後も森田家を切り盛りしていた。ある日、夫の弟である幸司が会社を辞め戻ってきた。無軌道に暮らす幸司。だが彼は義姉への想いにずっと悩まされていた……。