制作・出演 : エミリー・クレア・バーロウ
カナダのジャズ系シンガーの2010年作で60年代の名曲集。「サンシャイン・スーパーマン」を典型として、甘みとクールさが混じり合ったヴォーカルはそのまま懐古趣味と現代性の両立につながっており、個性を生かす好企画だ。高速ジャズ・ワルツにした「雨にぬれても」、ボッサ化で意表をつく「くよくよするなよ」、サックスとのユニゾンが効果的な「マシュ・ケ・ナダ」など、アレンジも快調。
トロントを拠点に活動するシンガーの7作目。軽やかな4ビートの「オール・アイ・ドゥ・イズ・ドリーム・オブ・ユー」からは明るい声の魅力が伝わる。リズム感と音程の確かさが生きる急速の「ユーア・ドライヴィング・ミー・クレイジー」、心地よい空気感を醸すケニー・ランキン作「ハヴント・ウィ・メット?」、自身の編曲・指揮による美しいストリングスが効果的な「ユー・マスト・ビリーヴ・イン・スプリング」なども充実の仕上がり。
トロント出身のシンガーがスタンダードやブラジル音楽を歌った2007年作品。3、9曲目といった軽快な曲はキュートに、バラードの「ソー・メニー・スターズ」は艶やかに表現し、実力を示す。ニュアンスに富んだヴォーカルとくぐもったピアノがマッチする「ザ・ヴェリー・ソート・オブ・ユー」は哀愁漂うフリューゲル・ホーンのソロも魅力。
トロント出身の実力派シンガーのクリスマス・アルバム。自ら編曲を担当し、ギターを中心とした小編成のバンドによる「ウィンター・ワンダーランド」、ストリングス入りの「サンタ・ベイビー」、ベースをフィーチャーした「リトル・ジャック・フロスト」など、いずれもリッチかつ上品なサウンドにまとめている。「外は寒いよ」はマーク・ジョーダンとの粋なデュエット。
トロント出身の女性ジャズ・ヴォーカリスト、バーロウ。アルバムとしては通算4枚目、日本ではこれがデビュー盤となる。非常にクリアな声を活かし、しっかりと強弱をつける歌のスタイルだけに、(1)や(5)のようなボッサからスタンダードまで何でもござれの万能タイプ。