制作・出演 : カール・アレン
ドミニク・ファリナッチほかのレコーディングに参加してきたピアニストの2作目で2010年作品。ソニー・クラークに捧げた自作曲「ブルー・ソニー」は音色から傾倒ぶりが伝わり、「リフレクションズ」では歌うようなソロがモンク作品に新鮮味を加える。ジャズの伝統に対する敬意が全編にあふれ、そのなかに自己をさらりと覗かせる姿勢がすがすがしい。
NYのジャズ・ピアノ・コンペで優勝するなど、米国のジャズ界で注目され、帰国後も多方面から大きな支持を集めている片倉真由子のデビュー作。ピアノのタッチもみずみずしく、アドリブの展開にも鋭敏な感性と才能のひらめきが感じられ、リズム陣と連動しながら、自在にスウィングする演奏は痛快だ。
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キングレコード株式会社もちろん主役は相変わらず快調だし、レギュラー・メンバーの息は合い、若手ウォーレン・ウルフ・ジュニアのヴァイブが良い。ハバード作の「テーマ・フォー・カリーム」、マクブライドのラインは高低音域を自在に滑らかに上下し、フロントを強力にプッシュし、タイムの疾走感が素晴らしい。わくわくする。
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ユニバーサルミュージック2001年頃からコンスタントに活動を続ける女性ヴォーカリスト、ジャッキー・ライアンの日本デビュー・アルバム。メキシコ人の母を持ち、広い声域とやや乾いた声色が魅力。ボサ・ノヴァやラテン系の楽曲で、いっそうその歌声が引き立っている。
伝説のバンド、ゴルソンのジャズテットが復活。冒頭「グローヴズ・グルーヴ」からゴルソン・サウンド&ハーモニー、快調などこか哀愁を感じさせるナンバーが続く。ヘンダーソン(tp)、ルドン(p)の演奏と「ウィスパー・ノット」のジャロウ(vo)が印象的。今後も80歳のゴルソンに期待したい。★
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株式会社ポニーキャニオンニューヨークにあるクラシックの名門ジュリアード音楽院がジャズ科をスタートさせてしばらくの歳月が過ぎた。その成果を記録しているのがこの作品。教授陣と卒業生の混成セクステットによる演奏は、現代的な4ビート・ジャズの精髄を聴かせてくれる。