制作・出演 : グスターヴォ・ドゥダメル
チャイコフスキー:交響曲第5番 幻想曲≪フランチェスカ・ダ・リミニ≫チャイコフスキー:交響曲第5番 幻想曲≪フランチェスカ・ダ・リミニ≫
若い有能な指揮者とオケが、エキサイティングで有益な経験を積むとどうなるか。その答えがここにある。おまけにまだ現在進行形なので、今後の飛躍は計り知れない。瞬く間に先人らの語法と知恵をモノにし、若さと成熟を兼備した音楽を聴かせている。
フィエスタ! ≪センセマヤ≫ ダンソン第2番 バレエ組曲≪エスタンシア≫ マンボ 他フィエスタ! ≪センセマヤ≫ ダンソン第2番 バレエ組曲≪エスタンシア≫ マンボ 他
指揮者、オーケストラともに若手によるノリノリのお国ものである。はじけるような雰囲気はさすがだが、単に暴れるだけではなくすっきりした洗練さもきちんと表出しているのには驚いた。特に後半以降がますます盛り上がる。これは彼らの代表盤となろう。
マーラー:交響曲第5番マーラー:交響曲第5番
カラダで聴くマーラー。移り行く響きの表情を彫琢して濃厚な物語世界に引き込むのではなく、旋律やリズムのかたちが働きかけてくるモノにストレートに反応したエモーショナルな熱演である。彩りはモノクロに近いが、情にまとわらないフィジカルな快感がある。
ベートーヴェン:交響曲第5番≪運命≫・第7番ベートーヴェン:交響曲第5番≪運命≫・第7番
子供を非行から守り、彼らの可能性を拡げようという政策の、現段階での成果のひとつ。フィナーレをはじめとする熱さや力感は十分だし、両第2楽章の弱音部で聴かせる精妙なアンサンブルからも、ドゥダメルの細部を見据えたアプローチとメンバーの作品への共感がよくわかる。
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