制作・出演 : ジャパン・チェンバー・オーケストラ
ベートーヴェン:ピアノ協奏曲全曲ベートーヴェン:ピアノ協奏曲全曲
21世紀のベートーヴェン演奏のひとつの指標を示す野心的なアルバムといえるかもしれない。30人あまりのオケ(指揮者なし)との共演ということで、アンサンブルはすこぶる緊密だし、響きも簡潔で切れが良く、曲構造の細部まですっきりと見通しがいい。現代ではとかく表現が過剰気味になったきらいのあるベートーヴェンの協奏曲演奏を見直し、なおかつ再発見したような清新極まりない演奏のように思う。何よりピアノを中心に据えた視点が要にあるのを痛感。横山のピアニズムの冴えが一層映えるアルバムである。
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