制作・出演 : バカボン鈴木
ポップス系の曲を集めた2009年作。多くの編曲を秋田慎治が手がけ、ピアノ・トリオ(+管)によるオーガニックな音で温かく透明感のあるヴォーカルを活かしている。雲間に漂うイメージの「ラヴ」が新鮮。しなやかで凛とした表現から情感が伝わる「デスペラード」もいい。富永寛之編曲の「愛はかげろうのように」はウクレレ入りで素朴。
曲に合わせて5人のピアニストを起用した2008年8月録音の3作目。「五木の子守唄?サマータイム」は小曽根真のクリアな音色によって深みのある声が際立つ。詩情あふれる秋田慎治の演奏とロマンティックな表情のヴォーカルが合う「ムーン・リヴァー」もいい。中島弘恵の軽やかなタッチが生きる「アイ・ソウト・アバウト・ユー」ではいかにも気持ちよさそうに歌っている。
60?70年代のシンガー・ソングライター作品やロックなどを中心にカヴァーした5作目。切なさと爽やかさが同居するジェームス・テイラーの「ロング・アゴー・アンド・ファー・アウェイ」、シンプルなバックの演奏に乗せて、美声がメロディのよさを際立たせるトッド・ラングレンの「イット・ウドゥント・ハヴ・メイド・エニィ・ディファレンス」ほか粒揃い。笹路正徳のプロデュースが的確。★
2006年にデビューした歌手。これは4枚目の作品。これまでのジャズ?R&B路線と違って本格的にブラジルと取り組んだ内容。タイトル曲や「ジンジ」などジョビンのボサ・ノヴァ5曲を中心に「11時の夜汽車」のような泣きのサンバも。清々しく、コクのあるヴォーカル。
ビル・ウィザース、ロバータ・フラック、ジェームス・テイラーらのヒット曲、あるいは「ベサメ・ムーチョ」のようなラテン曲をソウルフルに歌っているサード作。カッチリとまとまったタイトなサウンドと情熱的な歌声のブレンドが魅力的。編曲は笹路正徳と河野啓三。