制作・出演 : モンポウ
日本を代表する世界的アーティストの名盤がごっそり集結! まさに究極! 邦人演奏家・オーケストラを主体とした“ベスト100”シリーズ。本作は、熊本マリ(ピアノ)の演奏による、モンポウのベスト作品集(1995年3月録音)。 <収録内容> 01. 内密な印象 哀歌I 02. 内密な印象 哀歌II 03. 内密な印象 哀歌III 04. 内密な印象 哀歌IV 05. 内密な印象 悲しい鳥 06. 内密な印象 小舟 07. 内密な印象 ゆりかご(子守歌) 08. 内密な印象 秘密 09. 内密な印象 ジプシー 10. 庭で遊ぶ少女たち~組曲≪子供の情景≫より 11. 歌と踊り 第1番 12. 歌と踊り 第2番 13. 歌と踊り 第6番 14. 歌と踊り 第7番 15. 歌と踊り 第8番 16. 歌と踊り 第14番 17. 3つのヴァリエーション:テーマ~兵隊たち~優雅に~ノクターン
奇才・高橋悠治との出会いで生まれたという録音。フランス系の作品の合間に入れ込まれた彼の歌の数々が、絶妙なニュアンスを伴った彼女の歌とさりげなくリードしフォローする彼のピアノ演奏によって、浮遊感のある不思議な世界を作りあげた。美しいアルバムができあがった。★
高橋悠治は晩年のモンポウの孤高な魂に寄り添って、簡潔な書法に秘められたセンシティヴな詩情を時にやさしく、時にシリアスに描き出す。作品全体に通底する諦念にも似た透明な寂寥感が、波紋のようにじんわりと広がっては静かに消えてゆくさまに慰めを覚える。★
多彩なレパートリーを誇る彼女だが、スペインもの、特にこのモンポウを演奏し続けることが使命だという。「癒し系」のように思われるモンポウだが、シンプルな音の狭間から聴こえてくるものは、孤独の深淵だったり、時に絶望だったりする。大切に聴きたいアルバムだ。
スペインの“ピアノの詩人”モンポウ(1893-1987)の意義あるアルバム。民族色あふれる叙情としっとりとした詩情、洗練された書法と華麗なピアニズム、モンポウ音楽のエッセンスとでもいうべき(1)が絶品。珍しい全曲演奏、ラローチャの極め付きの美演で聴く。