制作・出演 : 伊勢正三
メガロポリスの錯覚メガロポリスの錯覚
アダルト・ポップス、AOR、そしてそんな音楽が醸し出す、マイルドな心地よさが多分にあるのだが、それだけに留まらないのが彼らしく、タイトル曲や(1)には、環境問題を始めとする今の社会の病巣に対する問題提起が、ストレートに歌い込まれている。
海がここに来るまで海がここに来るまで
気負いのない、だけど、歳月や年齢が行間に刻み込まれた歌声が気持ちよく響く。風のころからAORへのアプローチに際立った個性を発揮していた人だけに、時代の要求とも言える新作だったといえる。音信が途絶えていた旧友から久々に手紙でももらったような気分だった。