制作・出演 : 北原ミレイ
北原ミレイ全曲集北原ミレイ全曲集
もうこれ以上ない悲惨な少女の物語を、クールに歌い上げる「ざんげの値打ちもない」を聴いたときのショックは、強烈だった。あれから26年目、ミレイ節は(6)(7)を経てシャンソンやラテン風の楽曲も含めて健在。歌手生活25周年記念曲(1)(14)も好曲、名唱。
北原ミレイ ベストヒット北原ミレイ ベストヒット
どんな歌をうたっても北原ミレイ・スタイルになるのが凄い。さらに歌には美しい花だけでなく棘があることを痛みをもって気づかせる。阿久悠、村井邦彦コンビによる(10)(12)を聴けば聴くほど、山崎ハコの(5)への流れが了解でき、ハコの凄さも理解できる。
墨絵の詩墨絵の詩
歌に自信がある人のカラオケ・スタンダードになった(2)(7)を始めとして、存在感のある歌に定評がある彼女のベスト集。街の光の底に暗く沈んだ人々の心情を映した世界は絶品だ。演歌とも一味違うストレートな歌い方は、意外に素直なアプローチで驚いてしまう。
全曲集全曲集
このジャケット、こわいです。この人の場合、歌はもともと、情念の底なし沼で行水しているような人ですから、こわいのはあたりまえなんですが。しかし、演歌史に残る2枚組名盤『演歌放浪』と、重複する曲が3曲だけというのは、嬉しいではないですか。
演歌全曲集 92演歌全曲集 92
ジャケット写真の感じと違って山崎ハコの(5)(10)、シャンソン風(11)など演歌と距離のある曲も多いけれど、アレンジが全編カラオケ風にまとまっているのでスタイルの違いは目立ちません。それにしてもこの人のオリジナルには名曲が多いですね。
北原ミレイ全曲集北原ミレイ全曲集
もう20年になるのかあ。記念のアルバムということもあって、ワーナー・ミュージックとアポロンでの音源も入った決定盤的なものに上がった。声が乾いている。べたつきがないので救いのない歌でも適度な距離感が生まれる。一度ポップスを聴いてみたいな。