制作・出演 : 大隅寿男
活動50周年記念、75歳のポジティブ・ジャズ・ドラマー、大隅寿男の最終章を飾る記念アルバム。 レギュラー・トリオ&クインテットにゲスト・ヴォーカル、安富祖貴子を迎えた。 現在も現役バリバリで全国のライブハウスを温かな演奏で包み込んでいる。 各地のファンが集う充実した発売記念ツアーも計画中。 若々しく躍動的な「キャラバン」、ファンキーな「The Jody Grind」、沖縄のソウルフルなボーカル安富祖貴子を迎えた「フラジャイル」 「素晴らしきこの世界」など過去のどのアルバムより彩り豊かなアルバムが完成した。 大隅寿男(drums) 大隅卓也(sax) 関根敏行(piano) 横山裕 (bass) 安富祖貴子(vocal 2曲参加) <大隅寿男プロフィール> 1969年プロデビュー。大野雄二(piano)、山本剛(piano)他多数のバンドに参加後、1978年自己のトリ オ結成。2005年スイングジャーナル誌「南里文雄賞」受賞。活動50周年にあたる2019年、ポニーキャ ニオン(M&I)から8枚目にあたるアルバム「キャラバン」を発表する。
堅実なドラミングで定評のある大隅は、40年の楽歴にあって今がもっとも音楽的に充実している。長年培ってきたサポート・ミュージシャンとしてのセンスとテクニックはリーダーとなっても必要不可欠で、それが趣味のいい作品作りに繋がった。
ベテラン・ドラマー大隅寿男の意欲作。フロント2アルトの編成が非常に新鮮、特にモンクの名曲「ウェル,ユー・ニードント」での2管によるテーマの展開はスリリングで、この曲の後半の盛り上がりを予感させる。7、10曲目は好きな曲、安定感のある大隅のソロがいぶし銀のように際立つ。
『魂/Kon』でセンセーショナルなデビューを飾った沖縄の歌手。これがセカンド作。プロデュースは前作同様、ベーシストの井上陽介。スタンダードはもちろんだが、ドスのきいた迫力ヴォイスでソウルフルに熱唱するR&Bも最高。存在感のある歌声は、ただただ圧倒的。
沖縄の金武出身の新人歌手のデビュー作。これが凄い。キュートなシュガー・ヴォイスの対極、ニーナ・シモンやビリー・ホリデイを思わせる声質とソウルフルな歌唱。ちょっと、これがデビュー作とは思えないほどの完成度。今後の成長にも注目したい逸材だ。
ブラウン〜ローチ・クインテットのレパートリーを中心に、ジョー・ヘンダーソンの代表曲やジョビンのボサ・ノヴァをストレートアヘッドに演奏している会心作。ひたすらスウィングすることに徹した清々しい演奏。2曲にトランペットのドミニク・ファリナッチがゲスト参加。
ピアノ・トリオや歌伴に欠かせないのが趣味のいい大隈のドラミングだ。その彼にスポットを当てたリーダー作もこれまでにいくつか発表されてきた。決して出しゃばらず、それでいてきちんと自己も主張してみせる。そんな彼の持ち味が存分に発揮された一枚。
ベテラン・ドラマーの大隈が、気心のしれた仲間とともに、ブルース・フィーリングたっぷりの名曲をソウルフルに仕上げたトリオ盤。メンバー各人の身体に染み付いたアーシーな感覚を、ありのままに表出させ、心地よい時間がゆったりと流れていく。