制作・出演 : 岩崎宏美
ヒロリン3年ぶりのLA録音アルバムは、13CATSプロデュース。その13CATSのメンバー以外にもシング・ライク・トーキングの佐藤竹善、藤田千章、デ・ラルスの塩谷哲といったそうそうたるメンツが参加。こういったAORぽいサウンドも似合うんですな。
ヒロリンの歌手生活20周年を記念したアルバムは、デ・ラ・ルスの塩谷哲と金子飛鳥&ASKA STRINGを迎えてこれまでのヒット曲とフェイヴァリット・ソングをカヴァー。アコースティック・サウンドに乗せて届けられる彼女の歌声は昔と変わらず美しい。
78年11月リリースの7thアルバムで、阿久・筒美のゴールデンコンビによる(7)を収録。アイドルから大人の世界へ移行した時期の作品だけに、時として少女っぽさを見せながら、セクシーな雰囲気を漂わせる。歌の巧さと初々しさのバランスがよくとれている。
79年10月リリースの9thアルバムで、10篇のラヴ・ストーリーで構成された意欲作。阿木燿子と三浦徳子が詩を提供していて、そちらの2人の個性の違いも楽しめる。もちろん、それを自分のものとして歌いあげている岩崎の歌唱力は言うまでもないけれど。
80年11月リリースで、初のLAレコーディング。西海岸の乾いた空気のなかでは、日本の歌手としてはドライな感じの岩崎の歌がウェットに聴こえてしまう。それが逆に効果的な隠し味となって、深みのある作品に仕上がった。筒美京平のピアノも聴きもの。
76年7月発表の3枚目のアルバム。夏をイメージした曲で構成されているが、すでに岩崎宏美はヴォーカリストとしてアイドルの枠を超えていた。ヒット曲(1)はアイドル専科の阿久=筒美コンビの作品。松本隆=萩田コンビの(4)にはビックリするはずです。
77年5月にリリースされた通算4作目のオリジナル・アルバム。(1)(10)などのヒット曲を含む全12曲を収録。歌唱力に関しては語り尽くされている感があるが、サラリとした空気のなかにときとしてシットリした情感を醸しだす巧さは天性の才と言えるだろう。
モーニングショーなども賑わしていらっしゃる現・益田宏美さんのデビュー・アルバムの廉価再発。「ロマンス」「二重唱」という2連続ヒットを収録。当時の流行音楽であるディスコ・ミュージックとしてのフィリーサウンドの影響が編曲に強く出ている。
ボテボテしたドラムにのって「ディスコ・イン・ヒロミ!」なんつって、故糸居五郎のDJで始まる76年度作品。当時は画期的なアイデアだったのか? 当時のディスコ・ビートって(7)や(10)みたいなモノだったような気も。(10)は完成度の高いポップスだと思う。