制作・出演 : 朝比奈隆
ベートーヴェン:交響曲第7番第8番ベートーヴェン:交響曲第7番第8番
最初に出たCDは、もっと柔らかい音だったと思うが、この新盤ではずいぶんと生々しくなった。第7は例によって繰り返しをすべて敢行し、巨大な構成の中に素朴な情熱が渦巻く演奏。技巧的な第8は朝比奈流の解釈と多少相性は悪いが、それでも平均以上だ。
バースデイ・コンサート'96/朝比奈隆バースデイ・コンサート'96/朝比奈隆
96年7月14日に行われた朝比奈隆88歳のバースデイ・コンサート。彼には珍しく「モルダウ」や「青きドナウ」などポピュラーな曲が並ぶ。相変わらず悠々たる演奏。しかし注目はチャイコの5番。逞しく強靭な意志力を感じさせる指揮。これは聴きものだ。
ブルックナー:交響曲選集ブルックナー:交響曲選集
東響創立50周年記念の選集。何種類もある録音中、第8番をのぞき最新録音という点に注目。93〜96年の収録。とくに第9番はまさに朝比奈芸術の集大成のような名演だ。大フィルや新日フィルとの録音もあるが東響との演奏には独特の覇気があり、ファンの間でも評価は高く、その誠実で重厚な演奏はかけがえのないものといえる。
ブラームス:交響曲全集ブラームス:交響曲全集
この1,2年の朝比奈隆は驚異的に元気で、充実している。今回のブラームス交響曲全集は94年秋から95年春にかけてライヴ録音されたもの(拍手入り)。これほど重厚なブラームスを演奏する指揮者は、現在、世界的に見ても朝比奈以外にはいないであろう。