制作・出演 : 汐澤安彦
マクベスとネリベル、重厚で攻撃的な迫力にみちたサウンドを持ち味とする二人の人気作曲家の代表作を収録。ハンスバーガー&イーストマンWEや朝比奈隆&大阪市音楽団など、いろいろな演奏家で聴けるのも魅力だが、何はともあれイーストマンWEは巧い。
リードは現代吹奏楽には欠くことのできない作曲家。現代的なサウンドと親しみやすい音楽が彼の大きな魅力だ。もちろん教育的配慮というか、演奏のしやすさも考えられているところもリードの人気の理由だ。演奏に多少のバラツキがあるが、楽しく聴ける。
このVol.5には昔懐かしい吹奏楽の名曲が勢ぞろい。私たちが中学生の頃から演奏されていたような曲がたくさん入っている。きっと、今でも中学生バンドなど初心者には人気があるに違いない。こういう単純な曲こそ吹奏楽の原点。楽しい模範アルバムだ。
吹奏楽のオリジナル作品が集められている。録音は70年代から最近のものまでいろいろ。(5)を除いてあとはすべてアメリカの作曲家の作品。ハリウッドの映画音楽を思わせるような派手で親しみやすい曲が多く、シンフォニック・バンドの面白さが伝わってくる。
過去20年間にアメリカで出版された吹奏楽のオリジナル曲を集めたCD。現在でも日本の初級バンドのレパートリーとして広く愛好されている曲ばかりというが、何を隠そうこの私も中学、高校の頃に親しんだ曲がいっぱい。ワクワクするようなアメリカの音楽だ。
合歓ミュージック・キャンプで行なわれる日本吹奏楽指導者クリニックで発表された新作吹奏楽ピースの中から、10曲を厳選したアルバム。解説も懇切ていねいで、愛好者のための実用盤なのだろうが、鑑賞用としてもなかなか楽しめる内容となっている。
シエナ・ウィンド・オーケストラによる多彩なマーチ集だが、メイン・タイトルが「新祝典行進曲」であるのは、やっぱりこの1曲が目玉なのかな。いずれの曲も手堅くまとめられているが、実際はもっと豪華な音がしているのでは? と少し録音の面で疑問。
20代の若手奏者からなる日本のウィンド・オーケストラのオペラ序曲集。管弦楽団とは自ずと音色が違うが比較的に小じんまりとまとまった演奏である。しかし吹奏楽なりにパンチのきいた音が出せないものか、(5)の最初などはちょっと拍子抜けがする。