制作・出演 : 角聖子
ドイツ演奏家資格国家試験に首席で合格後、ドイツ、ベルギーを中心にソロ、室内楽の両分野で活動してきた角の童謡集。誰もが知っている懐かしいメロディ、美しいメロディを優しさにあふれた演奏で聴かせてくれる、情操教育にもぴったりのアルバム。
角聖子による郷愁のピアノ・インスト集。懐かしのメロディ編。ヒーリング効果のありそうな、かなりおとなしめのピアノを弾きなさる。対象リスナーを絞りこんだ選曲と相まって、これはこれでアリの世界。音楽の授業のようでもあるが。
最近では、ありそうで実はほとんどないのではないかと思える、いわゆる日本唱歌の王道や、すでにスタンダード・ナンバーと化している往年のヒット・ナンバーを集めたピアノ・アルバム。もちろん耳障りが悪いわけはなく、またこれは貴重かも。
クラシックの技法でポップスのメロディを弾くピアノ・アーティストの一人。ふっくらと柔らかい音色が素晴らしい人で、本CDに収められた作品では、ことさら彼女の母性的な音色が美しく響く。心の片隅に潜む歌をうまく取り出しているやさしい気持ちのピアノだ。
童謡からニュー・ミュージックまで120曲。21世紀に残したい“日本のうた”ピアノの演奏で。編曲には服部克久、中田喜直、服部公一ら豪華な顔ぶれ。歌がないのでバックグラウンド・ミュージックとしても最適。楽譜も発売されるのでピアノの練習用にも。
“瀬名”が“南”のために弾く……すっかりハマったドラマで、しっかりなじんだあのピアノ・サウンドではなく、このアルバムに聴けるのは別の語りかけ。角聖子の弾くピアノはむしろ力強くて、優しさというよりは闘い、挑みかけるかのように主張する♪の粒たち。
リストやラフマニノフなど、4人のヴィルトゥオーゾによるシューベルトの歌曲の編曲集。全体的に非常にピアニスティックで和音も厚く、後期ロマン派的な華麗な世界が展開される。角の演奏はダイナミックな魅力に富むが、もう少し繊細な味わいが欲しい。