制作・出演 : 辻正行
ベートーヴェン:交響曲第9番「合唱」ベートーヴェン:交響曲第9番「合唱」
時代の流れに逆らうかのような、スロー・テンポ、長めの音、デフォルメ、強調などを用いた超個性的な演奏だ。ものすごくロマンティックで大胆な解釈に驚かされるが、演奏スタイルを超えて、作品の本質をついているのかもしれないとも思わせられる。
東洋民謡集 池辺晋一郎作品集2《日本合唱曲全集》東洋民謡集 池辺晋一郎作品集2《日本合唱曲全集》
現代に生きる作曲家たちと、一種の共同作業として作品を生み、育てていく。そんな“仕事”は昔はプロの範疇だったが、いまや一般の合唱愛好者たちが情熱的にそれをやってしまう。そのドキュメントとして非常に感動的な一連のCDたち。しかし一方で、あまりにも演奏者の思いに引き寄せた演奏を聴かされると、親の個性も子供には影響するものだとお節介を焼きたくもなる。愛しすぎてもいけないのだと。……とはいえ、作品を聴きとるに足りない演奏はひとつもない。個人的には最も難解な「オーダエ〜」に戦慄した。
日本合唱曲全集 誰かが時を…/高嶋みどり作品集日本合唱曲全集 誰かが時を…/高嶋みどり作品集
大御所・畑中良輔氏が“世界に冠たる”と書いているが、日本はいい意味でも悪い意味でも合唱の非常に盛んな国。若い作曲家たちの活動の場としては、貴重でもある。合唱コンクールでもお馴染みの高嶋の作品は、現代性と大衆性を併せ持った佳品ぞろいだ。
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