ジャンル : ジャズ > フュージョン
ミュージカル『ヘアー』の楽曲をジャズ化した69年作品で世界初CD化。時代を感じさせるポップ寄りの異色作だが、ボサ・ノヴァのリズムをバックにギター・ソロの多彩な技を繰りだす(1)、哀感に満ちた(4)、美しいメロディが淡々と奏でられる(7)など、快調。
ソウル・ファンク・サックスの重鎮、ニューマンの代表作(71年発表)。4ビートでのクールなプレイ、バラードでのムーディなソロもいいが、やはりこれぞアトランティック・ソウルといわんばかりのハードなブロウをフィーチャーした(1)のファンクは独壇場。
サンフランシスコを中心に活動している美人女性ギタリストの新作。全曲オリジナルだが、ポップなサウンドに乗せて、よく歌うギター・ソロがたっぷりと楽しめる。堅実なテクニックと、クリアなギターのトーンが、とても気持ちいい。ユニゾン・スキャットも聴きもの。
いまや日本を代表するベーシストのひとりとなった金澤による2作目。今回はジョーンズと共演したトリオ・アルバムだ。本来は豪快な側面も持っている金澤だが、ここではハート・ウォームでスウィンギーな演奏を連続させる。その懐の深さに感服してしまう。
如月のギター・プレイをジャズ・ギターとして紹介してしまうにはいささかの抵抗がある。それは彼がきわめてオリジナルな音楽感と音楽性を持っているからだ。ジャズの語法を用いた演奏をしていても、如月のプレイからは強い個性がうかがえる。それが本作だ。
ニューヨークで活躍中の日本人ギタリスト、ハルの、ギター・トリオによるウェイン・ショーター集。ショーターの浮遊感あふれる不思議なメロディを、抜群のテクニックとイマジネーションあふれるアドリブで、新鮮なサウンドに見事に生まれ変わらせている。
たった一枚でコルトレーン、メンデス、ジョビン、MJQ、グラッペリたちを聴けるなんて夢のよう。ジャズ・ファンもビギナーも堪能できる選曲、豪華で奥深く充実した内容である。モンクの「ブルー・モンク」まで入っているのだから文句の言いようがない。
ホーンが3本、そこにオルガンやパーカッションを加えた編成で熱くアーシーに迫るソウル・ジャズ作品。一昔前ならジャズ・ファンからソッポを向かれただろう作品だが、いま聴くと60年代のブラック・パワー全開といった感じでおおいに楽しめるから不思議。
ジャズ・ロック、ソウル・ジャズからイージー・リスニング・ジャズへ移行した当時の流行を反映した68年作。初CD化。ゴスペルに根差したマンスのソウルフルなハッピー・ジャズが楽しめる。全身からほとばしるような黒人音楽のフィーリングがタマラナイ。
日本が世界に誇るドラマーといっていい、大坂昌彦の4作目のリーダー作。三人の個性豊かなサックス奏者を迎え、彼らをしなやかにプッシュするドラミングは、ほんとうに見事だ。そんな彼のドラムに煽られ、それぞれのサックス奏者のソロもとてもエモーショナル。