音楽むすび | ジャンル : 演歌・純邦楽・落語 > 純邦楽・民謡

よく伸びて切れのよい高音でテンポよくたたみこんでいくところは、若手実力派の看板に恥じない。(3)のようなゆったりしたテンポの曲では一転、じっくりと歌いこんで、聴き手を引っ張りこむ。スケールの大きさは民謡界の招来を担っていく逸材に相応しい。

ジャズやオーケストラとの共演など、幅広く活躍する尺八の第一人者、山本邦山の5枚シリーズ盤。新録音を含めた古典の名曲演奏の数々が幽玄の世界に誘い込む。また(5)は声明(しょうみょう)との合奏で、仏教と尺八のつながりを音で立証する意欲作。

日本の尺八奏者として海外の一流ミュージシャンと共演したり、映画音楽を担当したりと、多方面で活躍している山本邦山。そんな邦山の本流をつく古典の有名曲(新録3曲)をまとめたCD集が登場。

最近ではNo No'sとしての活動やゴッド・マウンテン(ホッピー神山)との共演などで話題を呼ぶオキナワン男女ユニットの新作。民謡はもちろん、ロックやフォークなどを美味しくチャンプルー。美しいメロディとなびぃの浮遊感ただようなヴォーカルが魅力的。

定番コレクション・シリーズの義太夫編で、五世竹本織太夫と三味線の鶴澤清治が誘う近松世界の決定版。曽根崎心中は、元禄16年に大阪・竹本座で初演された近松門左衛門最初の世話浄瑠璃で、五世の語りが当時の人形芝居や歌舞伎舞台を彷彿とさせる。

登志寿太夫らによる浄瑠璃語り、清元邦寿らの三味線による清元の名曲選である。歌舞伎の舞台右手に陣取り、役者を人形のごとく操り、物語を展開していく浄瑠璃語りがこの清元。やかん頭の志寿太夫ファンには、登志寿太夫の語り口調は精緻と思えるかも。

邦楽の作曲家、平井澄子の代表曲を収録。「切支丹道成寺」は邦楽の楽器にヴィブラホンやオルガンも加わった大作。「愛の世界」は平成元年の国立劇場でのライヴ録音だが、邦楽界のそうそうたる面々がそろっての公演。故・岡本文弥師の元気な声も聴ける。