音楽むすび | パッサージュ

パッサージュ

パッサージュ

国内のピアニストで、加古隆ほど越境し続ける存在はいないであろう。ジャズ、クラシック、現代音楽のフィールドを自由に行き来しつつ、他ジャンルの芸術家とのコラボレーションにも積極的。そんな加古の名を世界に知らしめたのが、今回リリースされた8タイトル。70年代半ばから80年にかけて、かつてのトリオ・レーベル(現ケンウッド)からリリースされたフリー・ジャズ時代の作品たちである。パリ在住時のデビュー作となる『パリ日本館コンサート』、自身の即興力をあますところなく示した『マイクロ・ワールド』、初リーダー作であり盟友・豊住との共演盤でもある『パッサージュ』、ECMでもリリースされたTOKのライヴ盤など、それぞれが才人の黎明期を刻んだモニュメンタルな作品。クリスタルな響きを持つそのプレイは、今あらためて聴いてみてもやはり新鮮だ。

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