supersonic
若者へのメッセージとは大人たちの確認作業である。
世代を越えた『オルタナティブ踊るパンク』の普遍的ニューアンセム完成
1年ぶりのjuJoeはこれまでの邦ロック的な作風とは違い、新たな挑戦を感じさせるアプローチとなった。
その背景には今年度挑んできた学生とのコラボレーション・プロジェクトがある。
半年以上に渡る学生たちとの歩みの中に少なからずメンバーに与える影響があった。
至極当然のことだが世代間ギャップ、感性の違いをリアルに感じた。
一番の発見は今の若者が音楽を『ジャンル』で聴いていない、ジャンルによるバイアスが掛かっていない、
つまりは音楽に対しての純度が非常に高いということ。
故にメンバーもキャリアに囚われることなく純粋に「何を?」「どう?」届けるかに集中していった。
学生が持つ不安と楽観の混ざり合った青い感性が、百戦錬磨のメンバーの意識の隙間に擦り込まれ、
荒々しくも丁寧な平井のリリックへと昇華されていった。サウンド面においても学生の鼓動に寄り添うかの如く、
淡々と時には高揚したダンスビートに絡みつくベースラインや清濁併せ持つギターフレーズなど、
学生時代の心の機微を解像度高く再現したサウンドプロダクションに仕上がっている。
また学生とメンバーと皆で録音したシンガロング性の高いコーラスもこの作品の熱量を押し上げ、
その化学反応こそが図らずとも世代を超えた普遍的アンセムを生み出した。