バッハ:平均律クラヴィーア曲集第1巻・第2巻
1955年にJ.S.バッハの「ゴールドベルク変奏曲」でセンセーショナルな録音デビューを飾ったグレン・グールド。彼は以後バッハ作品を次々に録音していきましたが、ピアノ音楽の「旧約聖書」であると言われている「平均律クラヴィーア曲集」を1962年から約10年を費やして完成させました。本作はその全集からの抜粋版です。研ぎ澄まされた感性が美しく描き出すバッハの小宇宙は、聴く者に新たな発見を促すに違いありません。
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グールドの一連のバッハ録音の1つで、第5,6番はモノーラル音源をそのまま収めている。幾度聴いても感銘新たな演奏で、これはグールドの多くのレコードに共通していることだが、生き生きとして感興溢れているという点では、最右翼に位置する名演だろう。装飾奏法ひとつ採ってみても実に素晴らしい。 1989/06/21 発売
いかにもグールドらしい奇抜なアイディアの上に、彼独特の即興性や詩情を加味した実に素晴らしいアルバム。曲順は慣用のものとは全く異なり、しかも2声と3声をそれぞれペアにして続けて演奏。有名なイ短調の2声などニコラーエワとは別の曲に聴こえる。 1993/05/21 発売
バッハ演奏の福音書とでもいうべきグレン・グールドのバッハ。最近では神格化してきた兆しさえうかがえる。音の立った独特の硬質な音色と鼻歌まじりの唯一無二の解釈は、いつ聴いても鮮度が高い。パルティータ(全曲)は60年代前後の録音。併曲は貴重な演奏。 1994/04/21 発売
グールドのようにソナタでも楽章ごとにまったく違う弾き方をしないと気がすまないという人間にとって、この平均律はうってつけの曲だ。24曲、それもプレリュードとフーガを合わせて48種の実験がここに聴かれる。バッハがアヴァンギャルドになった。 1994/04/21 発売
最高の音で楽しむために! 1994/04/21 発売
グールドはバッハではチェンバロを強く意識して弾く。ノンレガートや装飾奏法などまさにcemの世界を思わせ、それがバッハの音の運動性をより鮮明にきわだたせていて、印象的なのだ。平均律などより親しみ易い曲だし、演奏だ。 1994/10/21 発売
グールドの一連のバッハ録音の1つ。幾度聴いても感銘新たな演奏で、これはグールドのバッハのレコードに共通していることだが、楽譜を自由に扱いながら、生き生きとして感興溢れる音楽を紡ぎ出している。装飾音の扱いだけとっても、聴き手をこれだけ楽しませてくれる演奏は稀だろう。 1994/10/21 発売
グールド急逝のため未完となった「バッハ:イタリアン・アルバム」用の録音をベースとしている。「イタリア協奏曲」は旧録音だし、「?」はいくつもあるが、初出も豊富で貴重。マルチェルロのオーボエ協奏曲の編曲版などは思わず泣けてしまう名演。 1997/05/21 発売
グールドと言えば「ゴールドベルク」。この曲を、この人の演奏で初めて聴いてしまった不幸な聴き手(筆者)は、彼の孤高の美的宇宙から逃れられない身体となったまま。アウトテイクやインタビュー、評論も嬉しいが、2種類の録音を聴き比べるだけでも満足。 2002/11/07 発売
単なるベスト盤かと思ったら大間違い。異様にマニアックな選曲に驚き、しかもそれがテンポのノロイ曲ばかりなのに二度驚く。『アダージョ・カラヤン』ならぬ『アダージョ・グールド』。だが“癒し”などとはほど遠く、微視と沈潜と幻想にとことん付き合わされる。 2003/12/17 発売
「フーガの技法」では、珍しくオルガンを使用して、巨大で複雑な未完の晩年の傑作を再構築した。一方「インヴェンション」では、教育用音楽の枠を大きく超え、その芸術性の高さを見せつけた。 2004/11/17 発売
没後25年を経て、なお輝きを失うことのない天才ピアニスト、グレン・グールド。1955年のゴールドベルク変奏曲をはじめ、彼の多様な音楽へのアプローチを2枚のCDに収めたアルバム。芥川賞作家の平野啓一郎が、グールドへの愛着を特別寄稿で語っている。 2007/10/03 発売
1956年に発売されたグールドによる「ゴールドベルク変奏曲」のレコードは、世界中にセンセーションを巻き起こしました。以後も孤高の天才グールドは、数多くのバッハ作品を録音し、現代人の共感を呼び起こすバッハ演奏で一時代を築き上げました。このアルバムは、彼が愛奏したバッハの作品から、やさしく親しみやすい作品をグールド自身が選んで編んだもので、グールドのバッハ宇宙をはじめて体験する人にとってもかっこうの1枚となっています。 2008/11/19 発売
その後数々の伝説をつくりあげることになるピアニスト、グレン・グールドの記念すべきデビュー・アルバムは、モノラル録音によるバッハの「ゴールドベルク」です。このアルバムにおける演奏は、当時の、そしてもちろん現代の聴き手の心を確実に捉えて離さないものです。グールドといえば「バッハ」であり、そして「ゴールドベルク」ですが、彼のすべての表現の第一歩となったこの録音を聴かずしてグールドは語れません。「ゴールドベルク」に始まり、「ゴールドベルク」に終わった彼のディスコグラフィのなかでも、もっとも重要な1枚です。 2008/11/19 発売
1955年にこの作品のセンセーショナルなパフォーマンスを収めたアルバムでデビューを飾ったグレン・グールドは、26年ぶりに斬新で魅惑的なこのデジタルによるステレオ・スタジオ再録音を残し、唐突に世を去りました。まさに鬼才・グールドの墓碑銘といえる永遠の名盤です。 2008/11/19 発売
わずか50年の人生を疾走した孤高の天才グレン・グールドの芸術の精華は、生涯にわたって演奏し続けた大バッハの音楽とされています。このアルバムでグールドは、教育用音楽と考えられていた「インヴェンションとシンフォニア」に新たな生命を与えたといえるでしょう。録音に使用したピアノは第二次世界大戦以前のスタインウェイCD318で、グールドがバッハの演奏に不可欠と考えていたノンレガートの特性が見事に生かされた名演奏となりました。カップリングのイギリス組曲はバッハの生きる喜び、音楽の喜びが溢れている軽やかな舞曲集で、グールドはここでは愉悦に満ちた生き生きとした演奏を聴かせます。 2008/11/19 発売
このアルバムは、バッハの作品の中でも、しばしばピアノ学習の教材として使われることが多い曲ばかりを収録しています。ゴールドベルク変奏曲や数々の組曲に比べると鑑賞用としては軽視される傾向にありますが、しかしグールドの手にかかれば、素晴らしい魔法のような輝きをもって響き始めます。晩年のグールドが到達した境地が、小品にもしっかり刻印されています。ボーナストラックとしてアルビノーニの主題によるフーガ、半音階的幻想曲、幻想曲なども収録しています。 2008/11/19 発売