朝日名人会ライヴシリーズ42::柳家小三治2 一、野晒し
柳家小三治の落語アルバム・シリーズ。本作には、結末まで演じられることが少ない「野晒し」を収録。2006年12月に開催された“朝日名人会”でのライヴ録音で、約50分に及ぶ名演が心ゆくまで堪能できる。
関連音楽
名人の座に手をかけた瞬間に他界してしまった。改めて、惜しいなとつくづく思う。ちょっと気弱、それでいて結構したたかな若旦那をやらせると巧い人だった。というわけで『千物箱』はお手のものだ。かっちりと組み立てなければ気のすまない癖も今は懐かしい。 1995/10/21 発売
まくらからさげまで、たっぷり小三治の思想が詰まりまくった“大らくだ”。アフリカ話をふるのも、それでOKなのも小三治のわかりやすく骨のある語りを誰もが知っているからだが、このらくだはまさしく凄い。凄すぎて落語史におったってしまうほど。 1996/05/22 発売
時間的な制約の少ない独演会での収録。重い話をべたつくことなくスマートに聞かせ、だからこそ胸の奥に響く小三治の芸風が堪能できる。奉公元からの休暇帰りの息子を描く「薮入り」では、語り口が渇いている分だけ、親子の情がとことんせつない。思わず泣いた。 1996/05/22 発売
88年録音の「百川」と90年録音の「厄払い」を収録した柳家小三治師匠のCD。「百川」の百兵衛にしても、「厄払い」の与太郎にしても、独自のヒューマニズムに裏打ちされた弱者への共感が生きている。これほど気持ちよく笑わせてくれる噺家はほかにいない。 1996/05/22 発売
小三治の啖呵はときどきこわい。こわいけれどもどこか頼もしいから絶品なのだ。与太郎のふにゃふにゃでもときどき気がきいている風情は小三治ならでは。泥棒ものの「転宅」は少々めずらしい。さすがの年季女にやられる男心はほほえましいイイ噺。 1996/06/21 発売
88年8月の独演会で収録された「宗論」と「出来心」。カルチャー・ギャップをテーマにした前者にしても、泥棒を主人公にした後者にしても、大ネタとは言えない軽量級のポップな噺だが、それを超ヘヴィー級の本格派が本気で演じているところが聴きどころ。 1996/06/21 発売
駄々っ子と無邪気な父親を描いた『初天神』は小三治さんの得意ネタのひとつ。男はいつまでたってもやんちゃであることをしっかり描く。有名噺だからこそ力量が問われる『時そば』も、うーむと唸ってしまうほどの絶品で、笑いの間が心をあたたかくする。 1996/07/21 発売
小三治もいまやベテラン。脂の乗っている一番いい時期に差しかかっている。器用な語り口じゃないけれど、けっこう重厚さが増してきてなかなかいい味を出している。師匠の小さんが得意としていた(1)もいいけど、(2)が小三治の持ち味が存分に出ている。 1996/07/21 発売
「死神」は円生が演じたものが強烈で、そのイメージからなかなか抜け出せないでいたが、小三治はそれを見事に一新して独自の小三治ヴァージョンのサゲを作り上げた。死神の雰囲気、主人公の心理描写などなかなか見事に演じ切っている。独演会での録音。 1996/08/21 発売
88年10月の鈴本演芸場での独演会を収録。いきとどいた情景描写の泣かせる人情噺だ。芝の浜での“海の風は暖けぇからな〜”に実感がこもる。3年目の大晦日に障子、畳表を張り替えた家での女房の告白シーンをカッチリと語り描いていく小三治の定番。 1996/08/21 発売
『寄席芸人伝』などのコミックはさておき、ライヴはむっちゃ昔に一度きり、まるでO.ヘンリーの小説みたいな人情噺じっくり聴けるかな……の杞憂を吹き飛ばしたCD。落語への造詣深く、円生はじめ名演を録り続ける京須ディレクターの、恋文のような解説が◎。 1996/08/21 発売
89年、90年、92年の「柳家小三治独演会」の随談とでも言うか“マクラ”で構成された地噺・体験談を収録したもの。サンフランシスコへの3週間の英語留学の[1]では、中学時代のカンニングを居直って自慢する。[2]では英語のできない小三治のニューヨークひとり旅で白タクに乗ってしまった体験。[3]では暑い夏にはこれしかないと玉子かけご飯への妄執にも似たこだわりなどを語る。 1996/12/01 発売
一席1000円で、好きな演目を選んで気軽に楽しめるCDシリーズ登場。ラインナップは志ん生、小さん、文楽、金馬、小三治など、豪華な噺家陣。この値段なら全20タイトル制覇も夢じゃない? 2001/05/02 発売
芸歴が半世紀を越える、10代目桂文治の十八番集。朝日名人会でのライヴ録音。「掛取り(かけとり)」と「火焔太鼓(かえんだいこ)」に江戸前の味のある語り口が冴える。 2001/10/11 発売
禁酒を誓いあった息子の留守中、親父はこっそり一杯……、が何杯にもなってヘベレケに。そこに息子が帰ってきて、という親子酒。また藩士一同に禁酒令が出たなかで、番屋の検問をかいくぐって酒屋へ通ろうとする禁酒番屋。無類の酒好きの文治の真骨頂に触れることができる二席だ。 2002/09/19 発売
町内の旦那衆の素人芝居で「仮名手本忠臣蔵」を演ることになり、建具屋の半ちゃんがその気になってしまう「蛙茶番」。文治は噺の関連する事柄をギャグやくすぐりをちりばめつつ解説する。「御血脈」でも、歌舞伎に造詣の深い文治らしい噺になっている。 2003/10/01 発売
(1)は先代もよくかけていた噺だが、ウドンやキシメン、トロロそばの食べ分け、善光寺のそば食い大会など各所に工夫がみられる。(2)は六代目三遊亭圓生の十八番ネタに挑戦の勇気を評価。年増女の色気にもう少し味わいが出てくれば……というところで次回の「庖丁」に期待。 2003/12/17 発売
落語家・小三治が、ラジオ歌謡と言われた懐かしい歌をピアノの伴奏を得て歌っている。歌が好きだった少年の頃の物語を、“まくら”シリーズでお馴染みの語りを聞かせ、かなり稽古をつんだ歌をうたっていく。しんみりニッコリさせる懐かしの歌の数々だ。 2005/03/24 発売
落語CDの定番「NHK落語名人選」の新ヴァージョン。柳家小三治は、噺の設定や背景にありきたりではない考察を加えて、落語の登場人物を増す、磨かれた話芸をもつ名人のひとりだ。 2005/12/07 発売
落語CDの定番「NHK落語名人選」の新ヴァージョン。江戸っ子気質を感じさせる軽妙洒脱の芸風で知られ、2004年に亡くなった桂文治。滑稽落語一筋の、飄逸な爆笑落語を。 2005/12/07 発売
五代目古今亭志ん生の長男で、志ん朝の兄でもある馬生の名演集シリーズだ。生前の馬生の高座は、辛気臭く感じられたが、いま聴くと意外と抜けている感じである。待ったなしと約束で始めた碁で仲違いしてしまう「笠碁」、新宿の廓女郎と馴染み客の化かし合いでの馬生の口調が、弟・志ん朝を思い出させる。芸風は異なっても、やはり兄弟と思わせる。町内の連中が、飛鳥山に出かけて賑やかな花見でひと芝居演じようとする「花見の仇討」の、グズグズになっていく過程が可笑しい。真夏にミカンを食べたいという若旦那ために、ミカンを探す粗忽な番頭さんの噺「千両みかん」。「品川心中」では、珍しくサゲまで演っている。殿様に見初められた町娘が男子を出産し、ぐうたらな兄・八五郎の噺「八五郎出世(妾馬)」。錦のふんどしを締めた与太郎が女郎買いに行く「錦の袈裟」。 2006/05/24 発売
柳家小三治の第2期ライヴ・シリーズの3作目。2004年7月に録音されたもので、性格俳優型の話術の妙が余すところなく披露されている。人気演目の「船徳み」がたっぷり楽しめる一枚だ。 2007/08/22 発売
落語家・柳家小三治の2001年9月録音のライヴ盤。美味でありながら独特の異臭を放つドリアンの話から、古典落語「備前徳利」へと繋げていく。彼ならではの話術の妙を堪能できる。 2007/09/19 発売
古典落語の名演目の中から、親子愛や夫婦愛、人情、悲恋などほろりとするストーリーの“人情噺”を中心に収録した「泣ける落語」シリーズ。十代目金原亭馬生の十八番「柳田角之進」を収録。 2009/07/01 発売
来福レーベルがおくる初心者向けの落語入門CDの決定盤『落語 The Very Best 極一席 1000』シリーズ。落語を語る上で外すことの出来ない不朽の名演目から、柳家小三治の「初天神」を収録する。 2009/12/09 発売
来福レーベルがおくる初心者向けの落語入門CDの決定盤『落語 The Very Best 極一席 1000』シリーズ。落語を語る上で外すことの出来ない不朽の名演目から、柳家小三治の「味噌蔵」を収録する。 2009/12/09 発売
来福レーベルがおくる初心者向けの落語入門CDの決定盤『落語 The Very Best 極一席 1000』シリーズ。落語を語る上で外すことの出来ない不朽の名演目から、柳家小三治の「粗忽の釘」を収録する。 2009/12/09 発売
名古屋のAMラジオ局、東海ラジオ放送が1974年から25年間にわたって放送した長寿番組『なごやか寄席』の音源をCD化した第5期リリース。五代目春風亭柳昇による「課長の犬」「特効薬」を収録。 2010/06/23 発売
名古屋のAMラジオ局、東海ラジオ放送が1974年から25年間にわたって放送した長寿番組『なごやか寄席』の音源をCD化した第5期リリース。十代目桂文治による「猫と金魚」「お血脈」を収録。 2010/06/23 発売