ベートーヴェン:交響曲全集
制作・出演
イリス・ヴェルミヨン / カミッラ・ニルンド / ゲヒンゲン聖歌隊 / シュトゥットガルト放送交響楽団 / フランツ=ヨーゼフ・ゼーリヒ / ベートーヴェン / ヨナス・カウフマン / ロジャー・ノリントン発売元
キングレコード株式会社一世を風靡した古楽器によるベートーヴェンやモーツァルト演奏も、どうやら落ち着いた感じだが、その影響はやはり大きい。明快なリズムの処理によって、音楽に推進力を与え、余分な響きを抑えることで曲の構成をクッキリと浮かび上がらせる。そのような音楽性はノリントンのベースとなっている要素。古楽奏法と現代オーケストラとの融合をはかることで新しい演奏スタイルを作り上げている。初期の交響曲における躍動的な音楽の進行はすばらしいし、7番や8番の生彩あるリズムの乱舞も聴きもの。注目すべき全集だ。