ONE WORD
かつては青春挽歌だった(11)だが、今となっては青春回想の歌に聴こえてくる。“ポップス=脳天気”ではないと言いたげに、青春の日々にこだわるなと諭す(1)など、人生訓を思わせるフレーズが目立つアルバムで、団塊の世代のため息を思わせる(4)は辛い歌だ。
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「青春の影」「サボテンの花」はリメイク・ヴァージョン。ただし「サボテンの花」はオリジナル・ヴァージョンに軍配をあげる。この版は変にできあがっちまっていて、ミズミズしさに欠ける。ここで一丁上がりでは、あまりにも悲しいではないか。もっと燃えろ。 1992/11/21 発売
自身のヒット曲を海外アーティストによるア・カペラで、というコラボレーション企画。オリジナルとはずいぶん違った雰囲気の仕上がりだが、ソングライター財津和夫としては面白い作業だったろう。リチャード・カーペンターなどのアレンジャー陣の腕の冴えも聴きどころ。 2003/10/22 発売
えっ、この人って何歳だったっけ? と誰もが思わず叫んでしまうだろうな。懐かしくも温かい曲たちの“今”にシンパシーを感じるだろうフォーク世代、親の世代の青春が“今”の息吹でうたわれることに感動するだろう若者世代。衰えない心と声に驚愕&脱帽。★ 2004/09/01 発売
8年ぶりのソロ・アルバムは、同業歌手とコラボした曲を含む異色の作品。参加は小田和正(「手紙にかえて」)、ASKA(「愛していたい」)、富田京子(「バイバイロマンス」)、平原綾香(「昨日からのメッセージ」)など。チューリップ再結成を経て再び、自身の音楽へ新たな風を送ろうとしているよう。抽象的な詞を語るように歌い始める「こもれび」が、不思議な余韻を残す。 2009/10/28 発売
アーティストやコンポーザー、そして俳優と幅広く活躍するチューリップの財津和夫が、80年にリリースした2ndアルバム。チューリップ充電期間に研ぎ澄ました美メロを散りばめた優しく壮大な一枚。 2010/01/20 発売