フォーレの室内楽曲の中でも、これら2つのチェロ・ソナタはとりわけ抒情に切々と訴えかけてくる音楽で、油断していると、訳もなく遠くを見つめて優しい気持ちに浸ってしまったりする。深さや雄々しさを装ったりしない演奏が、中々にチャーミングだ。