「スコットランド」メンデルスゾーン:交響
「スコットランド」はコンヴィチュニー(62年7月没)とゲヴァントハウス管による最後の演奏記録のひとつ。指揮者の腰の座った情念と楽曲の様式美が微妙に織り重なった演奏で、最後まで飽きさせない。協奏曲では20代半ばのイーゴリが普遍的な演奏を披露。
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ベートーヴェン:交響曲全集1〜6ベートーヴェン:交響曲全集1〜6
レコード録音史上、最も素晴らしいベートーヴェン全集のひとつ。古色のイメージが強いが、実際はテンポも比較的速く輪郭も明瞭で、全体の解釈はたいへんに近代的だ。弦楽器も管楽器も、オーケストラの個々の音色がおそろしく瑞々しく、釣ったばかりの魚がはねているように新鮮。録音が古いのに、なぜこのような美しい響きがするのか、まったく不思議としか言いようがない。奇数番号と偶数番号の出来ばえも均衡しているが、あえて言えば第1,2、6番あたりは絶品であろうか。本当に、耳が洗われる思いがする。必聴。★ 1996/11/21 発売