ショパン・コンクール入賞の新鋭/デビュー
昨年のショパン・コンクールで1位なしの3位に入賞して話題になった横山幸雄のデビュー盤。日本人には珍しく情感に溺れず、ソナタ全体への見通しを常に頭に置いてすっきりと各所をまとめ上げている。粒立ちの良い音は魅力だが、音色の変化はやや単調。
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ショパン:ピアノ協奏曲第1番ホ短調ショパン:ピアノ協奏曲第1番ホ短調
同時発売されたソナタに比べると情緒が前面に出ているが、微妙なテンポの“揺らし”は昔風でも現代風でもなく個性的だ。持って生まれたセンスを感じさせる点もやはり日本人には珍しい。ただオケの音が重すぎるのはともかく、大友君の指揮は陳腐だ。 1991/11/01 発売
ショパン:幻想即興曲ショパン:幻想即興曲
横山自身思い入れが深いという作品集。確かな技巧と豊かさを増した美しい音が魅力。特に速い部分がシャープで、迫力、爽快感ともに十分。「幻想即興曲」では使用エディションをめぐって新たな試みがなされた。効果的。創造的な試みは評価されるべきだ。 1996/10/02 発売