音楽むすび | 残照

残照

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制作・出演

寺尾紗穂

発売日

2010年6月23日 発売

ジャンル

その歌声や詩的なテイストから、21世紀の和製ローラ・ニーロとでも評したくなる寺尾紗穂。5作目となる本作でも、ピアノ弾き語りを基本とした、その70年代系の温かく繊細な風合いは変わらず。彼女の歌声も生成り色ながら、耳に入ってくるとだんだんと淡い色彩を帯びていくような妙味がある。

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余白のメロディ余白のメロディ

寺尾紗穂による記念すべき 通算10作目のオリジナル・アルバム『余白のメロディ』が完成。 今再び、全ての人を歌の生まれる場所へと誘い出す、珠玉の作品集。 2006年のデビュー以来、現代日本を代表するシンガー・ソングライターとして数々の歌を作り続けてきた寺尾紗穂。 2022年6月22日、記念すべき通算10枚目のオリジナル・アルバム『余白のメロディ』を発表する。 この世界の深淵に潜む様々な感情、光景、出来事を、類まれな才能ですくい取ってきた歌世界は、ここに至って、 さらなる広がりと奥行きを獲得した。彼女の歌には、ときに鋭く社会的な問題意識も反映されてきたが、 もちろん、それだけが理由で多くの者の心を捉えてきたのではない。寺尾紗穂の歌は、これまでも常に「言葉にし得ないもの」 への関心と近しさを湛えており、だからこそ、聴く者の内にある深い部分に触れてきたのだ。 本作は、とりわけ「楕円の夢」以降寺尾が探求してきた、正論や正義、漂白されていく社会から距離をとった「余白」と、 そこにこそ息づく希望や夢といったテーマが、最も美しい形で結晶した、キャリア史上に輝く傑作だと断言できる。 日々「変わりつづける世界」への疲弊と、無情にも「変わらない世界」への絶望。あなたやわたしを取り囲む孤独が 氷のように固まってしまっても、寺尾の音楽は、人がこの世界にひとしく生まれ落ちた事実を希望として浮かび上がらせ、 そのこわばりをゆっくりと溶かしていく。『余白のメロディ』は、不信に唆され、ついには歌うことのできなくなった人々を、 今再び歌の生まれる場所へと誘い出す。 バンド「冬にわかれて」での活動を通し更に紐帯を強めたあだち麗三郎、伊賀航をはじめ、池田若菜、高橋三太、未知瑠、 そして新進気鋭のシンガーソングライター/トラックメイカーMomの他、多くのアーティストが録音に参加し、 より一層の壮麗さと繊細を増した寺尾の歌唱/ピアノ演奏を支える。 本作の核とでもいうべき曲「歌の生まれる場所」をはじめ、オリジナル曲の充実ぶりは、まさに至高といえる領域へと達した。 また、「良い帰結(Good End)」ではMC.sirafuが、「期待などすてて」「灰のうた」では松井一平が歌詞を提供しており、 お互いのクリエイティビティが溶け合った見事なコラボレーションを聴かせてくれる。 加えて、寺尾にとっては歌の道を選ぶことになるきっかけとなった 重要曲、西岡恭蔵「Glory Hallelujah」を収録、 原曲の魅力を汲み取りつつ、そこへ新たな生命を吹き込んでいる。 2022/06/22 発売

しゅー・しゃいんしゅー・しゃいん

約2年ぶりとなる寺尾紗穂の新作アルバム『しゅー・しゃいん』。 第1弾先行シングル「愛のありか」、第2弾先行シングル「しゅー・しゃいん」 を含む10編の楽曲を、CD・アナログ・サブスクリプションにてリリースします。 「死んだ仲間もいるよ」という歌い出しと、軽妙かつジャジーなトランペットをファンファーレに始まる、約2年ぶりとなる寺尾紗穂の 新作アルバム『しゅー・しゃいん』。第1弾先行シングル「愛のありか」、アルバムの1曲目を飾る第2弾先行シングル「しゅー・しゃいん」 を含む10編の楽曲をCD・アナログ・サブスクリプションにて、2024年の秋にお届けします。 約3年にも及んだコロナ禍からいつもの生活に戻って、およそ1年が経過しました。ソーシャルディスタンスの名のもとに、 一人ひとりが過去に直面したことのない険しい時間を過ごし、ようやく日常が回復したように見える一方、外に目を向ければ 戦争や災害が絶えまなく続き、パンデミック前とは全く異なるパラレルワールドに生きているのではないかと感じることもしばしば。 こんな時に大切なのは、身近な人との何気ないおしゃべりで現在地を確認していくことなのではないかと思います。 この作品でも、寺尾紗穂とマヒトゥ・ザ・ピーポー(E.Guitar)、テニスコーツ・植野隆司(Sax)、高橋三太(Trumpet)、歌島昌智(Veena)、 近藤達郎(Harmonica)、関口将史(Cello)、吉野友加(Harp)といった日本の音楽を支えるミュージシャンらとの対話は、 共に悲しみに暮れ、激しく怒りを吐き出し、時に喜びを爆発させることで加速度をまとって、音楽へと昇華していきます。 先行シングル「愛のありか」では、スローテンポをキープしながらオリジナリティ溢れる独特のグルーヴが、「冬にわかれて」のメンバー でもあるあだち麗三郎(Drums)、伊賀航(Bass)と寺尾紗穂のピアノ&オルガンによって紡がれていきます。 その上にたおやかな寺尾のヴォーカルが重なっていき、誰もが探し求めている現在形の愛のかたちが、この曲を聴きながら ふとした瞬間に姿をあらわしてしまうような・・・2024年にしか鳴りえない、まっすぐであり優美さ溢れる曲に仕上がりました。 「しゅー・しゃいん」や「こんばんは お月さん」(作詞・作曲:加川良)に代表されるような、時代に揺り動かされながら日々を 懸命に生きる人々の中に在る絶望は、生きている限りは希望に変えられ得る。その感覚は、現代を生きる我々の中にも存在するもの なのだろうと思います。きっと、そんなことも感じられる寺尾紗穂との”何気ないおしゃべり”は、ツアーという形で アルバムリリース後に日本全国で、東アジア全域で展開されていきます。ともに愛のありかを探す旅に出ませんか。 それではこれより楽曲にて、ライブにて、そこかしこでお会いしましょう。 2024/09/18 発売

わたしの好きな労働歌わたしの好きな労働歌

田畑や塩田、鉱山や紡績工場。 歌はいつも仕事の隣にあった。 日本各地にうもれる、労働歌を中心とした13篇を、寺尾紗穂と多彩な音楽家が現代に蘇らせる。 昨年2024年にリリースしたオリジナル・アルバム『しゅー・しゃいん』を携えて、全国各地、東アジア、 果てはモンゴルやホンジュラスを旅してきた寺尾紗穂。2025年の初夏に新作となるカヴァー・アルバム『わたしの好きな労働歌』を、 CD・アナログ・サブスクリプションにてリリースします。(一般発売:6月25日/先行販売:6月21日@東京・草月ホール公演) 4月30日には第1弾先行配信シングルとして、山形・最上の船歌から生まれ、寝させ唄として伝わる「エンヤマッカゴエン」を、 6月11日には第2弾先行配信シングルとして、東京・板橋に伝わる、麦打ちの時に歌われた労働歌「板橋の棒打ち歌」をリリースします。 古くから日々の暮らしの中で育まれ、さまざまな心情を纏って日本中で歌われてきた労働歌を中心に、 行事歌や子守唄などを含めて13編をセレクト。それらに新たなアレンジで再び息を吹き込み、 あだち麗三郎、伊賀航、歌島昌智、小林うてな、近藤達郎、チェ・ジェチョル、やぶくみこ、大熊ワタル、音無史哉、 Altangerel Undarmaaといった音楽家と共に現代に蘇らせます。岩手の行事歌「あらぐれ」では、 折坂悠太とのデュエットも披露しています。 今作では、寺尾がライブで全国を訪れる中で見つけた楽曲や、アートプロジェクトのリサーチで出会った楽曲がおさめられており、 すでにライブでも聞き馴染みのある曲もちらほら。農作業の苦労や女工の弱い立場についてなど厳しい当時の状況が綴られながらも、 音楽としてどこかユーモラスな趣があったり呪術的なリフレインがあったり、ゆえに歌という形で残ってきた逞しさと凛々しさを それぞれの楽曲から感じ取ることができます。 『わたしの好きなわらべうた』(2016)、『わたしの好きなわらべうた2』(2020)に続く、寺尾紗穂がどうしても伝え残したい歌。 働くことは身体を酷使する作業だったころ、その道連れのように寄り添った歌たちは、 現代の生活とは遠く異なる環境で生まれたものばかりですが、 日本独自のリズムの豊かさと旋律の美しさを連れ立って、 時空を越えてこの作品で今の世代へと受け継がれていきます。 2025/06/25 発売

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