発売元 : 株式会社フリーボード
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株式会社フリーボードネオンの瞬きを思わせるコーラスをバックに男と女の恋物語を歌う。マヒナスターズやロス・プリモス、ロス・インディオス、東京ロマンチカらのヒット曲を中心に構成。「泣かないで」ではマヒナスターズが当初、歌謡曲のカヴァー・バンドだったのを再確認。
このところカヴァーが大流行だが、久々のアルバムは男性歌手のカヴァー・アルバム。70年代のフォーク・ニューミュージック系の曲が多いが、ボサ・ノヴァの「ふれあい」やヒップホップな「学生街の喫茶店」と、大人の柏原芳恵を意識したアレンジがおもしろい。男の歌をどう歌ったか楽しむ一枚。
2002年に「女鳥羽川」でデビューした大木綾子のファースト・アルバム。2004年に浪曲師・浪花家綾歌を襲名した彼女だが、ここでは意外とあっさり味の歌唱の演歌歌手として、「姫島月夜」「まことみち」などを、魅力である伸びる、張りのある歌声で聴かせる。
89年の「あなたならどうする」(いしだあゆみのカヴァー)以来、なんと17年ぶりというシングル。作詞はすべて本人。タイトル・ナンバーは正攻法な“ママ”賛歌。カップリングは「愛と人間」賛歌。こちらはセクシーな男声ヴォイスも入り、ちょっぴりファンキー。
長らくジャニーズ全盛の時代が続いているが、俺たちが元祖だと言わんばかりにフォーリーブスの新曲が届いた。再結成5周年のこの曲はファンへの感謝と愛をこめた、しっとりと聴かせるバラード。それぞれのソロ・パートも貫禄十分で、大人の余裕を感じさせる。
ムード歌謡タイプの歌唱で女心を艶めかしく歌う安倍里葎子。橋幸夫とのデュエット「今夜は離さない」、幸耕平との「今夜は最高」がいい。安倍のツンとした感じの容貌からこぼれる色気と相まって魅力的。阿倍の歌声は濃厚な色香の歌を嫌味なく聴かせる。
高橋真梨子の印象が強いが、現在の三代目ヴォーカリストの松平直子の歌は、しっとりとした情感が込めらている。「別れの朝」での歌唱は逸品だ。アフロ・キューバンの「無口な夏」や歌謡性の高い「ヨコハマ・レイニー・ブルー」など歌も収録している。
近頃少なくなった大人の女性の心にしみる、いかにも歌謡曲といった歌唱スタイルの松尾ともこのベストだ。山崎ハコ(「ヒロインのように」)や永井龍雲(「涙のカケラ」)などフォーク・ファンには懐かしいソングライターの提供曲などが含まれている。
ピアソラやガーシュウィンにはダイナミズムとロマンティシズムが共存し、エンタテインメントの域を超えた気骨が感じられる一方、モーツァルト&ベートーヴェンのトルコ行進曲の編曲やオリジナル曲にはウィットたっぷり。岡田照幸の魅力を多角的に捉えた好盤。