発売元 : 株式会社フリーボード
収録時76歳の後期高齢者で芸暦55年。68歳時に脳内出血で入院加療後も現役復帰した。その円熟しきった芸風は、往年と変わらぬパワーで客席を笑いの渦に包み込む。本作では「実は歌手だったんですよ」との前フリで「ダイアナ」などウクレレ伴奏でほのぼのと歌う。
78年にデビュー、「女のまごころ」や「おふくろ談義」などで人気を集めるムード歌謡トリオが、三様の愛の形を歌うシングル。「置手紙」はメモだけ残して家を出た女性の後悔、「榛名湖の愛」は想いがすれ違う男女のかけひき、「あなたのシャツ」はふたりで暮らし始めた女性の喜びを描く。
スケール感のある歌唱力を印象づけてきた“池田進とグリーンアイズ”との競演などが実を結んだのか、韓国人女性歌手・晏愁李のファースト・アルバムが登場した。“歌は海峡を越えて”のサブ・タイトルどおり、韓流ブームとはまた別のところでもつながっているちょっとレトロな歌の心が流れてくる。
“唄で巡る日本”をテーマにした山岡浩二のファースト・アルバム。宮城県の「青葉城恋唄」や岐阜県の「長良川恋歌」、高知県の「南国土佐を後にして」、京都府の「京都の恋」ほか、全国各地を舞台にした、いわゆる“ご当地ソング”のカヴァーに表題曲などを織り交ぜ、情感豊かに歌い上げている。
70年にデビューしたベテラン歌手・平浩二の40周年を記念したベスト・アルバム。72年のヒット曲「バス・ストップ」のポップス風からムード歌謡風な「ミ・ノーチェ東京」、ロックっぽいイントロの「許してやれよ」、ワコールのCMソングとなった「よせてあげて」など、いろいろなタイプを歌いこなせる歌手だと再確認できる好企画盤。
“カミソリ灘”の異名を持つ、プロ雀士で日本プロ麻雀連盟の会長でもある灘麻太郎のシングル。これまでNHKのテレビ小説『すずらん』の主題歌を柊瑠美とのデュエットでリリースしたりと多才ぶりをみせているが、今作は演歌調。卓を囲んでいる時に聴きたいものだ。
平成15年に現在の名前に改めて再デビューした愛川京子。本シングルは、歌手生活10周年を迎えた彼女が、今までの静岡中心の活動から全国展開へと飛躍をはかる勝負作で、人生を笑いや涙や夢のある長い旅になぞらえた人生賛歌「旅うらら」は、温かい歌声が胸にしみる、人情演歌の決定版といえる一曲だ。
長野で活動する島雅也のデビュー・シングル。島はネオン街と酒焼けを想像させる肌の艶とその体躯に響かせる柔らかな歌声で、“バッカスの宴”とうたうムード歌謡調の演歌「航海」(たびだち)は風貌に似合っている。男と女のシリアスなラブ・ゲームを軽妙に歌う「かくれんぼ」も面白い味を出している。
「壱岐ごころ」は壱岐市立一支国博物館記念曲。都会に出て苦労を重ねた壱岐の若者が故郷への思いを唄う。対馬壱誠の唄声は、玄海育ちらしい爽やかな男っぽさにピッタリだ。「雪州譜」も故郷の壱岐がテーマ。両曲とも杉紀彦作詞・四方章人作曲だが、対馬の魅力を巧く引き出して演歌の保守本流の世界を作り上げた。