発売元 : TRITON
ベートーヴェン:ピアノソナタ集 VOL.1ベートーヴェン:ピアノソナタ集 VOL.1
作品解釈にも多くの選択肢があるが、その一つは、あまりこね回さず率直に譜面を音にすることだろう。もちろんそれは熟考・試行の結果としてだが、菊地の演奏にはそうしたある種の潔さがあり、大いに共感できる。続編が楽しみなソナタ全集のスタート。
プロコフィエフ:ピアノ協奏曲 第1番、第2番 第4番「左手のための」プロコフィエフ:ピアノ協奏曲 第1番、第2番 第4番「左手のための」
ガヴリリュクがプロコフィエフのピアノ協奏曲全集の録音をスタート。その第1弾。明晰なテクニック、キレのよいリズム、洗練された音色は、プロコフィエフにぴったりだ。これらの作品を知り尽くしているアシュケナージの好サポートにも注目。
ショパン:バラード全集、舟歌、幻想曲、幻想ポロネーズショパン:バラード全集、舟歌、幻想曲、幻想ポロネーズ
長年の沈黙を破って録音再開したエデルマンの3枚目は、彼が得意とするショパン・アルバム。大地にシッカリと根を張ったようなスケールの大きな演奏。まさにベテランの面目躍如。自在なテンポの揺れやルバートの扱いなど、すばらしい味を堪能させてくれる。
ブルグミュラー:18の練習曲、25の練習曲、他ブルグミュラー:18の練習曲、25の練習曲、他
教則曲として有名なブルグミュラー(1806〜1874)の二つの練習曲集を収録。単なる模範演奏を越えた、詩情豊かなピアノを聴ける。特に「18の練習曲」は19世紀のサロン小品としても楽しめる秀演。ボーナス収録された4曲がアルバムに芸術的な香気を与えている。
バッハ:半音階的幻想曲、イタリア協奏曲、パルティータ第六番バッハ:半音階的幻想曲、イタリア協奏曲、パルティータ第六番
RCAに録音を行なってきたエデルマンだが、約20年もの間録音とは無縁の生活を送っていた。久々の新録音は実に味わいが深い。余分な響きを洗い流したようなすっきりした音だが、まったく物足りなくない。表現も正統的でありながら十分に練り込まれている。要注目。