2007年12月5日発売
ベートーヴェン中期の傑作で、ピアノ協奏曲中でも1、2を争う人気曲。スケールが大きく、豪華で堂々とした曲調は、まさに「皇帝」という呼び名にふさわしい。ピアノとオーケストラとの緊密な関係が素晴らしい。
傑作を次々と生み出していた時期の作品で、古今のヴァイオリン協奏曲を代表する作品でもある。抒情的な美しさに満ちているが、高度な技巧を要求する曲ではなく、その分演奏者の深みのある演奏が味わえる。
ドイツ・ロマン派を代表するヴァイオリン協奏曲。難曲ではあるが、華麗なヴィルトゥオーゾ協奏曲ではなく、厚みのあるオーケストラとがっぷり組んだシンフォニックな協奏曲だというところが、ブラームスらしい。
ドイツ・ロマン派の2大抒情派ヴァイオリン協奏曲。ブルッフはメンデルスゾーンに影響を受けて書いたという。ともに流れるような甘美なメロディが充溢し、ヴァイオリンの持つ歌謡性を最大限に活かしている。
チャイコフスキーはピアノ協奏曲を3曲作曲しているが、この第1番がもっとも有名。華やかで、若さと抒情、適度な民族性と哀愁や感傷性など、感情に訴えるあらゆる要素を備えた一大人気曲。併録の「四季」も佳品だ。
古今のヴァイオリン協奏曲のなかでもトップクラスの人気曲。スラヴ的な民族色とヴァイオリンの高度な技巧とがあいまって、華やかで感傷性に富んだ名曲となっている。併録の2曲も美しく、甘い珠玉の小品だ。
ショパンの20歳の時の作品。出版の順序から後で書かれたこの曲が1番とされた。“ピアノの詩人”の名にふさわしい、豊かで美しく抒情性に富んだメロディに満ちている。ピアノの華麗なテクニックも満喫できる。
ショパン19歳の時の作品。文字通り青春の息吹が感じられる名曲。ロマンティックで、各楽章は甘美なメロディに満ちている。第2楽章は、初恋の人コンスタンツィアへの思いが込められているとされる。
ラフマニノフの出世作であり、また彼の資質がよく出た作品でもある。映画『逢びき』で使われ一躍有名になった。全編甘美で抒情的なメロディに埋め尽くされ、ピアノの名技性もたっぷりと味わうことができる。
アメリカ演奏旅行中に作曲し、自身のピアノによりニューヨークで初演している。終楽章の目もくらむようなソロなど、第2番よりいっそう技巧的になっている。一方、通俗性は若干薄められ、曲全体の重量感は高まった。
北欧を代表するピアノ協奏曲は、25歳の時に書かれた出世作。ノルウェーの民俗音楽をうまく取り入れ、リストからも高い評価を得た。抒情小曲集は、グリーグの心情を綴ったようなまことに美しい珠玉の小品集だ。
緻密で躍動感に満ち、かつ美しいモーツァルトの弦楽四重奏曲2曲を収録。いずれも、モーツァルトが自己のスタイルを確立し、後世に絶大な影響を与えた、いわゆる“ハイドン・セット”に含まれている傑作だ。
クラリネットの音色を好んだモーツァルトの名作を収録。晩年の室内楽の傑作のひとつ、クラリネット五重奏曲は、この新楽器の美質を最大限に引き出し、その可能性を後世に知らしめた。陰影に富んだ優美な作品だ。
シューベルトの室内楽の中で、もっとも親しまれている「ます」と、彼の歌曲をリストが編曲したピアノ曲を収録。五重奏曲は22歳の時の作品で、溌剌(はつらつ)とした名曲。終楽章では、鱒が泳ぎ回るさまが目に見えるようだ。
ブラームスは晩年にクラリネットの曲を4曲も書いているが、この五重奏曲は、もっとも人気が高い傑作。枯淡(こたん)の境地に到達したブラームスらしい味わい深い曲だ。クラリネットの魅力もたっぷりと満喫できる。