2010年10月発売
スウィトナーのブラームス全集を2タイトルに分けてリリース。演奏は、“ロマンティスト”スウィトナーの本領が発揮された、がっちりとした骨組みで、格調高く旋律を歌っている。
スウィトナーのブラームスは、曲の対位法的な特長をよくつかみ、入り組んだ旋律を、美しく、しっかりと聴かせている。実に自然体のブラームスで、曲の美しさに改めて気付かされる。
ライプツィヒで育てられた伝統的な解釈は聴く者に安らぎと幸福感を与えてくれる。落ち着いた温もりのある音色で聴かせる、バッハのブランデンブルグを語るときに忘れてはならない演奏。
発売元
キングレコード株式会社ライプツィヒのコレギウム・ムジクム(器楽合奏団)指揮者をも務めたバッハ。伝統を引き継ぐポンマーがライプツィヒ・ケヴァントハウス菅の有志を集めてこの合奏団を結成・指揮し、その清新なバッハ解釈は国際的にも高く評価された。
レーグナー/読響のベートーヴェンのなかでもとりわけ評判の高い「英雄」を収録。壮大なサウンドを雄大なテンポで演奏し、大きなスケール感を打ち出すことに成功している。
第7番はレーグナー初のライヴ。ライヴならではの高揚感で、「リズムの権化」と呼ばれるこの曲の特長を描き出している。終楽章ならではのスピード感と高揚感に満ちた一枚。
“シューベルト弾き”、アンドラーシュ・シフの若き日の魅力が存分に味わえる、美しいアルバム。シューベルトの流麗なメロディを優しくロマンティックに歌いながらも、その甘ったるさには流れない演奏だ。
“ハンガリーの三羽烏の出世頭”と呼ばれたアンドラーシュ・シフの、日本における若き日の演奏。単に流麗なだけではない柔軟性に富んだ演奏で、その才能を改めて確認できる。
制作・出演
ウィーン室内管弦楽団員 / ゲオルク・ハマン / シューベルト / ジェームズ・マーティン・ラッポート / ターマシュ・ヴァルガ / パイヴィ・リッサネン / フィリップ・アントルモン / ルートヴィッヒ・ミュラー / ヴェスナ・スタンコヴィッツ発売元
キングレコード株式会社フランス生まれでありながら、ウィーンを代表するピアニスト・指揮者となったアントルモンと、これまたウィーンを代表するアンサンブルとの共演。明快で軽やかな美演がここに。
発売元
キングレコード株式会社グラーフによるフルートの、芯の通った端正な美音が、弦楽器の響きのなかからくっきりと抜け出て、落ち着いた雰囲気を持ったモーツァルトの世界を形作っている。確かな足どりで支えているカルミナ・トリオは、スイスのカルミナ弦楽四重奏団のメンバー。
円熟の巨匠、舘野泉が長年温めてきたラフマニノフとグリーグの2大コンチェルトを録音。スケールを十分保ちながら繊細さも損なわずに弾ききっている。リリシズムとロマンティシズムの極致がここに。
発売元
キングレコード株式会社グラーフの代表盤のひとつ。バッハの真作と確証の持てる曲のみを収録。スケールの大きな品格のある演奏で、聴くたびに新たな発見がある。バッハのフルート・ソナタ“全曲”CDとしては、まずこの一枚をおすすめ。
制作・出演
インゴ・ゴリツキ / エドモン・ド・シュトウツ / クラウス・トゥーネマン / チューリッヒ室内管弦楽団 / トーマス・フリードリ / ポーランド室内管弦楽団 / モーツァルト / ヴォイチェフ・ライスキ発売元
キングレコード株式会社モーツァルトの3つの「木管のための協奏曲」を一枚に収めたアルバム。ソリストはスイスが生んだ世界的名手揃いで、演奏はいずれも高く評価されてきたものばかり。1、2曲目と3曲目では演奏機会とオケが異なるが、あふれる至福感はまったく同質。
制作・出演
グレアム・アシュトン / ジョヴァンニ・ガブリエリ / デイヴィッド・パーサー / デニス・ウィック / フィリップ・ジョーンズ / フィリップ・ジョーンズ・ブラス・アンサンブル / ポール・アーチボルト / マイケル・レアード / ロジャー・ブレンナー発売元
キングレコード株式会社金管アンサンブルのパイオニア、PJBEの貴重な日本ライヴ録音。ヴァラエティに富んだプログラムで、演奏者と聴衆がひとつになって楽しんでいる雰囲気が伝わってくる。“ブラスの楽しさ”を満喫させてくれる一枚。
発売元
キングレコード株式会社大フィル創立40周年を記念しての大阪ザ・シンフォニーホールでのライヴ盤。壮大さを前面に押し出した振り幅の激しい表現で、壮麗な音の建築物ともいうべきマーラーの大曲をみごとに歌い上げている。クライマックスでの高揚感は聴きもの。
第190回定期演奏会の模様を収録。同曲3回目の演奏となるが、同年4月14日に行なった東京響との演奏が最後となったため、大阪フィルとはこれが最後の演奏となった。分厚い低弦をうねらせる、朝比奈だけが表現できる独自の世界観がここに。
朝比奈としては8、9番に次ぐマーラー第3作、そして「大地の歌」としては日本人初の録音。この曲を歌える日本人歌手の出現を待って実現したもので、長年温めてきた作品への愛情がストレートに伝わってくる。
ギレリスから賞賛され、クレーメルとのデュオで知られるサハロフのショパン初録音。ロシアのピアニストらしく、スケールが大きい、男性的な魅力に満ちた個性派のショパンが楽しめる。
サハロフのショパン第2弾。甘美でも感傷的でもない、内省的で深々とショパンの“心”に踏み入った音楽。「サハロフは何よりも偉大な音楽家である」というシュニトケの言葉が、ロシアの新巨匠をもっとも的確に伝えている。