著者 : あし
かつて地球と呼ばれる世界で三十数年の生を終えた男性研究者は、今はこの異世界で12歳の孤児の少女レンとして生きていた。前世の記憶を取り戻して以来、フェンリルのノルンとベルのみを仲間としていたレンだったが、リリーとアリサという信頼できる友を得て、共にパーティーを組んで本格的な冒険者活動をするようになっていた。冒険の旅の途中で立ち寄った町の近辺で次々と見つかるゴブリンの巣。どうやら大規模なゴブリンレギオンが生まれているらしい。レン達のパーティーはレギオンの本拠の攻略に向かう。
かつて地球と呼ばれる世界で三十数年の生を終えた男性研究者は、今はこの異世界で11歳の孤児の少女レンとして生きていた。冒険者生活を経て王都で鍛冶修業をしていた彼女は、育った孤児院のあるオニールの街に魔物の群れが迫っていることを知る。雪の中、同じ孤児院出身の冒険者トリエラ達と共に街に向かうレン。しかし、街の防衛戦という転生以来最大の戦いの最前線に自ら身を投じ、初めて経験する強大な魔物との近接戦闘に死を覚悟することになるとは、その時の彼女は知るよしもなかった。-死線を越えて、レン12歳に。転生ハイファンタジー佳編。
孤児の少女レンは10歳の時に、自分がかつて地球と呼ばれる世界で三十代半ばの男性研究者として生きてきたことを思い出す。過酷な異世界にひとり放り出されたレンは、前世の科学知識と生まれ持った魔法の才能で運命を切り開いていった。冒険者生活を経て11歳となったレンは、ノルンとベルのフェンリル母子をお供に王都に出て工房に間借りし、鍛冶修業を始める。そこで思いがけず再会した孤児院時代の旧友の少女達。最底辺の冒険者としてその日暮らしの生活をしていた友人達を見過ごせず、レンは援助の手を差し伸べる。
かつて地球と呼ばれる世界で実験中の事故により亡くなった三十代半ばの男性の研究者は、異世界で孤児の少女レンとして二度目の生を受けた。過酷な異世界でひとり、前世の知識と魔法の才能を頼りに生き延びてきた彼女も11歳。ようやく生計が安定して、新たな料理や食材を求めて王都へと旅立つことに同行するのはフェンリルの母子に、宿屋の食堂で働いていたリリーとその同僚のアリサ。実は二人は王都に実家がある冒険者なのだとか。ともあれ、餌付け済みの美少女二人との旅にレンの心は浮き立つのであった。
10歳の孤児の少女レンは、身売り同然に悪徳商人に引き取られる途中で盗賊に襲われ、乗っていた馬車が崖から転落した衝撃で前世の記憶を取り戻す。彼女はかつて、地球と呼ばれる世界で実験中の爆発事故で亡くなった三十代半ばの男性の研究者だった。10歳までの記憶と照らし合わせると、どうやら自分は事故死した後に異世界に転生して孤児院で育ったらしい。商人に囲われる未来から逃れるため、レンは全属性適性の魔法の才能と前世の知識とで新たな魔法を作りつつ、ひとり過酷な異世界を生き抜いていく。