著者 : ゆきの飛鷹
執事はときに、悪魔になる執事はときに、悪魔になる
イノセントはグルベンキアン伯爵家の次男で16歳。グルベンキアン家では父が亡くなって以来、伯父のロジャーが乗り込んできてまるで当主のごとく振舞っているが、それを慇懃無礼に巧みに抑えているのが執事のディモンだ。長い黒髪に紫の瞳。一分の隙もなく少々嫌味でイノセントはからかわれてばかり。休暇で寄宿学校から戻ってきたイノセントは、そんなディモンとともに屋敷の中で次々と起こるミステリアスな出来事の真相を探っていくことに…。
はつ恋はミルクホールではつ恋はミルクホールで
時は大正十一年。ミルクホールと探偵小説をこよなく愛する新華族の令嬢・織江は、ある日父から突然、婚約話を聞かされる。お相手は、真面目で口うるさい幼馴染みの稲葉奎吾!?織江は納得できず、相談相手の伯爵夫人のもとに赴いたところ、そこで妖美なる青年、清重と出会う。一方その頃、帝都では令嬢の髪が切られる不可解な事件が続いていた。噂によると、犯人は鋭い鉤の手を持つ「鉤男」で、髪を切られた令嬢は三日後に殺されるという。友人までもが髪を切られじっとしていられない織江は、一人で犯人退治に乗り出すのだがー。
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