著者 : アリサ・クレーグ
道に迷ったジェネットはトラックが突進してくるのを呆然と見つめた。絶体絶命。ところがなぜか敵は勝手に横転、混乱する彼女を尻目に、トラックは爆発するは、車は盗まれるは、避難先の無人の家は放火されるはー。新妻を襲った災難に騎馬警官のマドックは大慌て。かくて、雲をつかむような謎を相手に二人の探索が始まる。
開館の準備が進む博物館で、任命されたばかりの館長さんが墜死するという椿事が発生した。あやまって屋根裏部屋から落ちたのかと思いきや、窓が小さくてそれは無理。ならば屋根に登って飛び降り自殺を決行したのか。ところがどっこい、故人は高所恐怖症だったらしく…。摩訶不思議な事件をむこうにまわしてディタニーが大活躍。マクラウドが別名義で贈る、好評ユーモア第二弾。
ここロベリア・フォールズではアーチェリーが盛ん。その朝、秘書代行サービス業を営むディタニーも矢筒を背負って散歩に出かけたのだがー、突如一本の矢が風を切り、目の前の木に深々と突き刺さった。発射されたあたりに行ってみると、町の水道課長が矢で射殺されている。ディタニーは、ぼやきながらも素人探偵を始めるが…。マクラウドが別名義で贈る奇抜でにぎやかな新シリーズ。
クリスマス休暇を得たマドックは、コンドリック一族のクリスマス・パーティに参加することになった。シャルール湾に臨むお屋敷で宴はにぎやかに進んだが、そのさなか、一つの死体が発見される。これは自然死?いや、入れ歯が紛失して二、三時間後に、その所有者が死亡するなどという偶然のあろうはずがない…。ユーモアと謎解きの興趣あふれる、マドック&ジェネット第二弾。
大好きなアギーおばが食中毒で死んでしまった。原因はお手製の瓶詰めインゲン。事故のようなものと医師は言うが、ジェネットには納得がいかない。87歳とは思えないほど矍鑠としていたおばさんである。それに、食べ物に対する気のつかいようといったらなかった…。架空の田舎町を舞台に、マクラウドが別名義で贈る新シリーズ。不思議なおかしみが漂う、会心のユーモア編。
ホリーは21歳で過去の人、か。ひょんなことから迷いこんだモデル業だったが、撮影中事故にあい、引退を余儀なくされた。あのニューヨークの街並みから、風光明媚な水差しの町へー。だが、静養がてら岬のお屋敷で働き始めた時から、ホリーは不思議な事件に巻きこまれることになった…。シャーロット・マクラウドがもう一つの名前で描く、ちょっぴり怖い、心のサスペンス。